結婚式の前撮りは白無垢で!白無垢の選び方やおしゃれな着こなし方を解説
結婚が決まると、結婚式場を決めたり、婚礼衣装を選んだりするなど、さまざまな準備をする必要があります。和装での結婚式に憧れている方の中には、「白無垢を着てみたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。
結婚式の前撮りで白無垢を着るなら、生地の織り方の違いや柄に込められている意味などについても正しく理解したうえで、白無垢を選ぶようにしましょう。今回は前撮りで白無垢がおすすめの理由を紹介し、白無垢の基本的な選び方や着こなし方などについても詳しく解説していきます。
目次
- 1.白無垢とは?色打掛と何が違う?
- 2.前撮りで白無垢がおすすめの理由
- 3.前撮りで着る白無垢の選び方
- 4.白無垢での前撮りにおすすめの着こなし方
- 5.白無垢に合わせる新郎の和装には大きく2種類
- 6.前撮りは白無垢で
1.白無垢とは?色打掛と何が違う?
前撮りで「白無垢を着てみたい」と思っても、白い和装であることは知っているけれど、詳しいことはよく分からないという方も多いのではないでしょうか。自分に合った和装が選べるように、白無垢とはどのような意味があるのか、色打掛とは何が違うのか把握しておきましょう。
白無垢とは
和装の婚礼衣装には、いくつかの種類があります。なかでも白無垢は、最も格式の高い正礼装として知られており、室町時代から正式に婚礼の衣装として用いられていたという長い歴史があるものです。白無垢が「白」を基調としていることには、「婚家の嫁として、嫁いだ先の家風に染まる」「清廉潔白」などの意味が込められています。加えて、日本人にとって白という色は神聖な色であるため、古くから婚礼衣装の色として好まれていました。白無垢を着ることで、真新しい気持ちで人生のスタートを切るきっかけになると考えられています。
また、白無垢なので「白一色」と思われがちですが、生地や織り方、柄などによって少しずつ白色にも色やデザインに違いがあります。それぞれに縁起の良いものが使われているので、込められた意味などをあわせて理解しておくと、より自分に合った白無垢が選べるでしょう。
色打掛とは
色打掛は色鮮やかなことが特徴で、室町時代に生まれた衣装といわれています。白無垢や色打掛は「和装」とひとくくりにして語られることが多々ありますが、見た目や歴史などが異なります。白無垢と比べて色打掛は刺繍や箔(はく)、螺鈿(らでん)などの細工が非常に豪華。色のバリエーションも豊富なので華やかなデザインを楽しみたい人におすすめです。
また、白無垢は「嫁ぎ先に染まる」という意味があるのに対し、色打掛は「婚家の人になった」という意味があるとされています。そのため、結婚式のお色直しで人気の衣装となります。
2.前撮りで白無垢がおすすめの理由
ゼクシィ結婚トレンド調査2022によると、結婚式の事前に撮る「前撮り」または、結婚式の後日に撮る「後撮り」をしたカップルは73.3%という結果です。実施率は年々少しずつ増えてきている傾向にあるようです。結婚式とは別に撮影を行った理由として最も多いのが「当日と違う衣装が着られる」という理由でした。
ここでは、さまざまな衣装の選択肢があるなかで、なぜ前撮りに白無垢がおすすめなのかをご紹介していきます。
結婚式とは違う雰囲気を味わえる
最初にお伝えした通り、前撮りをする理由のひとつとして大きいのが「当日と違う衣装が着られる」という点です。
「結婚式ではウエディングドレスを着るから、和装は前撮りで着てみたい」と考える方も多いようです。結婚式も前撮りも、すべて洋装にまとめるのも素敵ですが、結婚式が洋装ならあえて前撮りは和装にすると、ひと味違う雰囲気の写真に仕上がるでしょう。なかでも白無垢は、最も格式の高い正礼装なので、写真として残しておくことでおふたりの特別な記念となるでしょう。
日本の伝統的な婚礼衣装だから
白無垢は、日本の伝統的な婚礼衣装であり、その魅力は多岐に渡ります。白無垢は、日本の美意識や職人技を象徴するものとして、古くから重要視されてきました。 白い生地に施される緻密な刺繍や染め技術は、優れた技術力と美的感覚が必要とされるため、職人たちの認定度が試されると同時に、芸術作品としても高く評価されています。
神社や庭園などでの前撮りを予定している場合、白無垢を着るとより場に馴染み、荘厳な雰囲気で魅力的な写真が撮影できるでしょう。
落ち着いた雰囲気が魅力
すべて白で統一された白無垢は、上品で落ち着いた雰囲気が魅力です。派手すぎず控えめでありつつも、凛とした清らかな魅力があり、日本人らしい奥ゆかしさを感じる方も多いのではないでしょうか。もともと和装は落ち着きのある品の良さが魅力です。「しっとりとした大人っぽい衣装を着たい」「派手すぎず落ち着いた雰囲気の写真を撮影したい」と考えている新郎新婦にとってはおすすめの衣装です。
3.前撮りで着る白無垢の選び方
実は、白無垢といってもさまざまな種類があります。
自分に合った白無垢を選ぶために、ここからは色や生地、柄、刺繍の違いについてみていきましょう。
色
白無垢の「白」には、実は大きく分けて以下の3種類があります。
- 純白
- オフホワイト
- アイボリー
それぞれ「白色」の部類ですが、黄色っぽい、青っぽいといったように若干色味が違っています。
「純白」は、青みを帯びている白のこと。昼光色のように真っ白で、肌の色が白く、目や髪が黒い人によく似合います。
「オフホワイト」は、純白よりも柔らかさがある白のこと。日本人の肌に馴染みやすい特徴があります。
「アイボリー」はやや黄みのある白のこと。どのような方にも似合いやすいですが、どちらかというと目や髪の色が明るい人によく似合います。
どれも好みで選んで良いものの、ご自身の肌や雰囲気に合う白だと、より顔色が明るく、肌の透明感も増すでしょう。実際に試着をしたり、第三者から意見を聞いたり、事前にどの白が似合うのか確認するのがおすすめです。
生地
白無垢を選ぶ際は、生地にも注目しましょう。主に以下の3種類の生地があります。
- 正絹(しょうけん)
- 化学繊維
- 交織(こうしょく)
「正絹」は絹100%で作られた生地のこと。着心地がよくて柔らかさがある高品質な白無垢に使用されています。天然素材のため、真っ白ではなくやや黄みがかっていることが特徴です。長時間着ていても型崩れしづらいですが、メンテナンスが大変というデメリットがあります。
「化学繊維」はその名の通り、化学繊維を使って作られた生地です。真っ白さを生み出せることが特徴で、純白の白さが欲しい人には化学繊維がおすすめです。ですが、真っ白だからこそ撮影時の光の強さなどで、柄が見えづらくなる可能性もあります。また、着崩れしやすいので、きつく着付けをされる場合もあります。価格では化学繊維の白無垢のほうが比較的リーズナブルに手に入ります。
「交織」は、化学繊維と絹の糸を織り交ぜて作った生地です。正絹の高品質と化学繊維の扱いやすさを取り入れています。
それぞれによって特徴が違ってくるため、予算や前撮りへのこだわりなども踏まえて検討しましょう。もし迷うようなら、着心地の良さから正絹や交織を選ぶのがおすすめです。
刺繡
白無垢のなかには、刺繍がほどこされているものがあります。刺繍があると生地に立体感が生まれ、高級感が演出できます。金糸や銀糸が入っていると、より華やかな印象になります。
白無垢には、伝統的な手刺繍がほどこされているものがあります。白無垢の刺繍は、細かく複雑なデザインであることが多く、その技術は職人たちによって受け継がれています。花や鳥、文様などが用いられ、金糸や銀糸など糸の色合いや配色によって、独特な色彩美や立体感が増大されます。職人たちの技術や文化が交織された美しい芸術品であり、日本の伝統的な文化のひとつとして、世界的にも高い評価を受けています。
柄
白無垢には、実にさまざまな柄があります。吉祥文様(きっしょうもんよう)と総称される、縁起が良くお祝いの場にふさわしい文様があり、花嫁衣装に使用されることが多いです。松竹梅をはじめとし、鶴や鳳凰、牡丹、桜などがあります。季節や自分の好みに合わせて柄を選ぶだけではなく、柄に込められた意味も理解しながら選ぶと良いでしょう。代表的な柄の意味を簡単にご紹介します。
鶴
鶴には「長寿」の意味合いがあります。また、鶴は非常に夫婦で生涯を添い遂げる生き物であるといわれているため、「夫婦円満」の象徴ともされています。
鳳凰
白無垢にされる鳳凰の柄は別名「不死鳥」と呼ばれ、縁起物として重宝されています。新郎新婦の幸せや輝きを願うシンボルとして用いられ、美しく彩られています。
牡丹
牡丹の花びらはふっくらとしており、豪華なイメージがあります。そのため、牡丹柄には「幸福」「富貴」などの意味があります。
桜
桜は日本人にとって馴染み深い柄です。桜には「新しい門出」などの意味があるので、結婚式には適しています。
また、白無垢の柄で注目するべき箇所は、背面、袖、左胸上の3箇所です。縁起の良い柄が大きく描かれており、美しさや華やかさを楽しめます。前撮りで撮影する場合、着用する白無垢の柄の位置によって、どのようなポージングをするかも配慮が必要です。
生地の織り方
生地の織り方には、緞子(どんす)や錦織(にしきおり)などがあり、それぞれ生地の質感が異なります。緞子は表面をなめらかに仕上げているため、より清楚な印象が演出できる生地です。一方、白無垢に華やかさを求めているのであれば、錦織が良いでしょう。錦織は白無垢の模様を浮き上がらせるような織り方であるため、着用すると華やかで重厚感のある雰囲気となります。
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4.白無垢での前撮りにおすすめの着こなし方
白無垢を着用する場合、より素敵に着こなすために、細部までこだわりましょう。ヘアスタイルやネイル、掛下、小物など、白無垢におすすめの着こなしポイントをご紹介します。
ヘアスタイル
白無垢を着る場合のヘアスタイルには、以下の3種類があります。
- 綿帽子
- 角隠し
- 洋髪
綿帽子は白い袋状のかぶりもののこと。伝統的な日本髪スタイルで、最も上品といわれている「文金高島田」と呼ばれる髪型を作り、その上に綿帽子を着用します。綿帽子は白無垢にしか合わせることができないため、貴重なヘアスタイルともいえるでしょう。
角隠しは、帯状の白色の布のことです。こちらも「文金高島田」の髪型の上に着用します。綿帽子とは違い、髪飾りが見えるスタイルなため、華やかな印象を与えられます。また、角隠しには、怒りの象徴である角を隠すことで、従順なおしとやかな妻になるという意味が込められています。白無垢だけではなく、色打掛や引き振袖にも合わせられます。
また、現代では日本髪だけではなく洋髪も人気です。洋髪は地毛を使ってアレンジをするため、和髪よりも自然なスタイルになれるのが特徴です。髪型や飾りも自由なので、生花やかんざしなど、新婦の好きなようにアレンジが可能。ミディアムからロングは、シニヨンにして飾りをつけたり、ショートやボブはダウンヘアや巻き髪にしたりして楽しめます。ヘアカラーを明るくしてより華やかにする方も。ただ、おしゃれな雰囲気を作りやすい洋髪ですが、カジュアルになりすぎてしまう、白無垢の存在感に負けてしまうなどの懸念点もあるため、選択する際は注意が必要です。
ネイル
ネイルは白無垢の上品さを引き立てるように、シンプルなナチュラルカラーがおすすめです。
白無垢と肌馴染みの良いベージュやピンクなど、派手になりすぎないものを選ぶと、清楚な雰囲気になりまとまりが良いです。少し遊び心が欲しい方は、グラデーションにしたり、紅白のイメージがある赤を足したり、パールなどのワンポイントを入れると華やかになります。
縁起が良い柄といわれる、桜や牡丹などを描いたり、ラメを散りばめたりするデザインもあります。ナチュラルカラー以外にもさまざまなネイルがあるので、新婦の好みやヘアスタイルなどと合わせながら検討してみてください。
色付きの掛下や半襟を選ぶ
基本的に白無垢を着用する場合、使用するものはすべて白に統一されています。しかし、白無垢の下に着る掛下を、色付きのものを選ぶスタイルもあります。色付きの掛下や半襟を選ぶと、顔まわりが明るくなり華やかな印象になります。選ぶ色によって雰囲気もガラッと変わります。例えば、ピンクだと可愛らしい印象に。淡いグリーンや水色を選ぶと、爽やかで落ち着いた印象を与えられます。白無垢とは違う白色を選ぶ方法もおすすめです。
小物にこだわる
ヘアスタイルやネイル、掛下以外に小物にもこだわってみましょう。化粧ポーチである「筥迫(はこせこ)」や、魔除けの役割を持つお守り「懐剣(かいけん)」などをカラフルなものにすると、華やかでおしゃれな写真が撮影できますよ。
5.白無垢に合わせる新郎の和装には大きく2種類
新婦が白無垢の場合、新郎も和装になります。新郎の和装には大きく「黒紋付羽織袴」と「色紋付羽織袴」の2種類があります。
それぞれどのような違いがあるのか解説します。
黒紋付羽織袴(くろもんつきはおりはかま)
新郎が着る和装では紋付羽織袴が一般的です。なかでも最も格式が高いといわれるのが、黒紋付羽織袴です。背中・両袖の後ろ・両胸元の計5か所に白い紋が入っています。基本的には家紋が入っていますが、レンタルの場合は家紋の代わりに使われる通紋がついています。
新婦が白無垢を着るようであれば、同じ格である黒紋付羽織袴を選ぶのがおすすめです。
色紋付羽織袴(いろもんつきはおりはかま)
準礼装と言われる色紋付羽織袴は、黒以外のグレーや紺などの生地で作られたものがあります。新婦が色付きの掛下を選んだり、ヘアスタイルは小物などで華やかさがあったりするようなら、色紋付羽織袴を選ぶ方も多いです。並んだときにパッと雰囲気が明るくなりますよ。しかし、あくまで花嫁が着用する衣装の格と合わせるように注意しましょう。ふたりのバランスが取れるようにどこまで華やかにするか、前撮りの世界観などを話し合っておくと決まりやすいです。
6.前撮りは白無垢で
白無垢は日本の伝統的な婚礼衣装であり、上品で落ち着いた雰囲気が魅力です。色や生地、柄、刺繍などさまざまな要素があり、それぞれ印象がガラリと異なります。自分に合った1着を選ぶのは大変ではありますが、1つひとつに込められた意味などを理解しこだわって選んだ白無垢での前撮りはおふたりにとっても、特別なものになるでしょう。
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