学生結婚とは?知っておきたいポイントとメリット・デメリット

学生結婚を考える際、「学業との両立は可能か」「経済的に安定できるか」といった不安を感じる方も多いでしょう。2022年4月の民法改正により、成人年齢の引き下げに伴って、親権者の同意なしで結婚可能な年齢が男女ともに18歳に統一されました。しかし、学生のうちに結婚することには、経済的な負担や将来設計の難しさも伴います。
そこで、本記事では学生結婚のメリットやデメリット、必要な手続きについて詳しく解説します。また、結婚生活をより充実させるための工夫や、特別な思い出を残す方法についても紹介。学生結婚を検討されている方にとって、役立つ情報をお届けします。
【目次】
1.学生結婚とは?
2.学生結婚のメリット
3.学生結婚のデメリット
4.学生結婚を考えるときに知っておくべきポイント
5.学生結婚をした際の必要な手続き
6.学生結婚で特別な思い出を残す方法
1.学生結婚とは?
学生結婚とは、在学中に結婚することを指します。ここでは、学生結婚を選ぶ理由や社会的な課題について解説します。
学生結婚を選ぶ理由
学生結婚を選ぶ背景には、いくつかの理由があります。その一つが、「恋人と早くから生活を共にしたい」です。大学進学や一人暮らしをきっかけに同棲を始め、その延長で結婚を決めるケースが当てはまるでしょう。
妊娠をきっかけに結婚を決めることもあります。子どもを育てる環境を整えたり、将来の生活を具体的に考えたりする中で、結婚のイメージが具体的になるためです。
将来を見据え、早めに家庭を築こうとする方もいます。若いうちに結婚し、生活を安定させることで、卒業後の仕事に向けた準備を進めやすくなるためです。
このように、学生結婚を選ぶ理由はさまざまです。大切なのは、おふたりが納得して結婚を選ぶことだといえるでしょう。
学生結婚に対する社会の見方と課題
学生結婚では、収入が安定しない中で生活費をまかなうことが課題です。奨学金やアルバイトだけでは十分な資金を確保するのが難しいこともあり、計画的な資金管理が求められます。また、学業や就職活動への影響も考慮すべき要素です。結婚が就職にどのような影響を与えるのかを気にされる方も多く、育児や家庭の事情で、希望する仕事を選べなくなることもあります。そのため、結婚後の生活設計をしっかりと考えておくことが大切です。
学生結婚に対する社会の受け止め方はさまざまです。経済的な不安やキャリアの影響を理由に、慎重な判断を求める声もあります。一方で、価値観の多様化が進み、リモートワークの普及などを背景に、学業と結婚を両立しやすい環境が整ってきたとする見方もあります。
2.学生結婚のメリット
学生結婚には、将来設計を早くから考えられることや、パートナーと長い時間を共に過ごせること、若いうちに育児ができることなどの利点があります。ここでは、それぞれのメリットを紹介します。
人生設計を早くから立てられる
学生のうちに結婚すると、将来の生活について具体的に考える機会が増えます。住まいや仕事の選択、家庭との両立などについて、パートナーと話し合いながら計画を立てることができます。
また、学生のうちから経済面を意識することで、卒業後の生活設計がしやすくなる点もメリットです。結婚を通じて、収入と支出のバランスを考える機会が増え、金銭管理のスキルが身につきやすくなります。早い段階で経済的な計画を立てる経験は、将来の安定した生活にも役立つでしょう。
パートナーと長く一緒にいられる
学生結婚では、授業の合間や自宅での学習時間など、日常的にパートナーと過ごす時間を確保しやすくなります。同じ環境で過ごすことで、考えや価値観を共有しやすく、夫婦としての関係を築きやすい点もメリットです。
例えば、同じ大学に通う夫婦は、授業の合間に一緒に昼食を取ったり、試験勉強をサポートし合ったりしながら、自然とコミュニケーションを取る時間を持つでしょう。こうした日々の積み重ねが、お互いを深く理解し合うきっかけになり、卒業後の生活でも協力しやすい関係を築くことにつながります。
若いうちに育児ができる

学生結婚では、子どもを持つことを選んだ場合、育児を若いうちに始めるメリットがあります。出産や育児には体力が求められますが、若い時期なら負担が軽く、夜間の授乳や抱っこなどの対応もしやすくなります。
また、子どもが成人した後も親の年齢が比較的若いため、夫婦で新たな時間を楽しむ余裕が生まれやすいこともメリットの一つです。
3.学生結婚のデメリット
学生結婚には、経済的な負担や自由な時間の減少といった課題があります。ここでは、学生結婚をするうえで考えておきたいポイントを紹介します。
経済的な負担が増える
学生のうちは収入が限られているため、結婚後の生活費や学費の確保が課題です。アルバイトや奨学金を活用しても、家賃や光熱費、食費などを十分にまかなうのは難しく、収入が不安定なことで負担を感じることがあります。
また、新生活を始めるには引っ越し費用や家具・家電の購入費が必要です。夫婦で暮らすには住まいの準備だけでなく、初期費用をどう確保するかを考えなくてはいけません。さらに、子どもを持つ場合、育児費や医療費がかかり、家計への影響が大きくなります。
自由に使える時間が少なくなる
学生結婚をすると、学業やアルバイトに加え、家庭の維持にかかる時間が必要です。独り暮らしと異なり、パートナーと協力して家事や生活費の管理をする場面が増えるためです。また、家庭を優先することで、友人と過ごす時間や趣味に使える時間も取りにくくなるかもしれません。
さらに、子どもを持つと、育児の時間が増え、これまでの生活を変えなければならないこともあります。特に乳児期は日中も夜間も世話が必要です。夫婦で協力しながら学業や仕事と両立しましょう。
4.学生結婚を考えるときに知っておくべきポイント
学生結婚をする際には、学業や生活費の管理、家庭内の役割分担などを事前に考えておくことが大切です。結婚後の生活をスムーズに進めるためのポイントを紹介します。
親御様の協力を得る
学生結婚を円滑に進めるには、親御様の理解を得ておきたいものです。結婚を決めた理由や将来の計画を具体的に伝え、納得してもらうことが大切です。結婚後の生活や家計についても相談し、必要に応じて支援をお願いすることもあるでしょう。
ですが、親御様が学生結婚に反対することもあります。その場合は、感情的にならず冷静に話し合い、相手の考えを尊重することが大切です。また、協力や支援が得られないときは、自立に向けた準備を進めましょう。
卒業を優先する
結婚後も学業を続けることが重要です。大学や専門学校を卒業すれば、職業の選択肢が広がり、生活の安定にもつながります。そのため、授業や試験の日程を把握し、結婚生活と両立できるようにスケジュールを調整しましょう。
学費の負担を減らすには、学費免除制度や奨学金などを活用できます。配偶者の収入に応じて受けられる支援制度もあるため、事前に確認すると良いでしょう。卒業が難しくなった場合は、休学や通信教育への切り替えを検討するのも一つの方法です。オンライン授業の普及により、学業と結婚の両立もしやすくなっています。
家計を計画的に管理する
学生結婚では、アルバイト収入や奨学金に頼ることが多くなります。結婚生活を安定させるには、収入と支出のバランスを把握し、無駄な出費を減らすことが大切です。夫婦で家計簿を共有し、共通の口座を作ることで、収支を管理しやすくなるでしょう。
節約には、家賃の安い地域を選ぶ、食材をまとめ買いする、外食を減らすといった方法があります。また、在宅ワークや副業を取り入れて、収入を確保するやり方もあります。さらに、自治体によっては家賃補助や結婚助成金を活用できます。そうすることで生活費の負担を減らせるでしょう。
夫婦間の役割分担を決める
結婚生活を円滑に進めるには、家事や育児を分担することが大切です。どちらかに負担が偏るとストレスにつながるため、食事の準備や掃除、洗濯などの日常的な家事をどう分担するか、事前に話し合っておくと良いでしょう。
また、学業や仕事に集中できる時間を確保するため、状況に応じた調整も必要です。例えば、試験前には家事の分担を変える、忙しいときは相手がフォローするなどの方法があります。
役割分担をする際は、お互いのスケジュールが分かっていると便利です。授業やアルバイト、試験などの時期をあらかじめ知っておくと、予定も立てやすくなります。日頃からコミュニケーションをとり、互いに支え合うことが大切です。
5.学生結婚をした際の必要な手続き
学生結婚をすると、学業や生活に関わるさまざまな手続きを行う必要があります。ここでは、主な手続きについて解説します。
学校の手続き
学生結婚をすると、学業や生活に関わるさまざまな手続きが必要です。特に、学校の登録情報、健康保険、扶養の変更などは、事前に確認し、適切に対応しなくてはいけません。
結婚後に姓が変わる場合、以下の手続きを進めます。
項目 | 手続き内容 |
学生証・履修登録情報の変更 | 学籍情報の変更申請を大学の学生課または教務課で行う |
旧姓の使用 | 継続使用を希望する場合、大学に相談して手続きを進める |
学費免除・減免制度 | 結婚により自立した世帯と認められた場合、 対象になる可能性があるため大学窓口で確認 |
奨学金の変更 | 世帯収入の変化により、奨学金の種類や 支給額が変わることがあるため事前に確認 |
授業料・奨学金の振込口座の変更 | 支払い方法や口座の変更が必要な場合、 早めに大学側に手続きを申請 |
学費の支払いに影響が出ないよう、必要な手続きは早めに進めることが大切です。
健康保険や扶養の変更
結婚後は、健康保険や扶養の手続きを確認し、状況に応じて進めることが大切です。多くの場合、変更後5日以内に手続きを完了させる必要があるため、早めに対応するようにしましょう。
親の扶養に残るか、新たに保険に加入するか
夫婦ともに学生で収入がない、または基準内であれば、引き続き親の扶養に入れます。ただし、アルバイト収入が一定額を超えると扶養を外れるため、基準を事前に確認しましょう。
配偶者の社会保険に加入する場合
夫婦のどちらかが社会保険に加入している場合、もう一方が扶養に入れることもあります。ただし、収入要件は保険組合によって異なるため、事前の確認と必要書類の準備が必要です。
国民健康保険に加入する場合
扶養を外れる場合は、自分で国民健康保険に加入します。手続きは居住地の自治体窓口で行い、以下の書類を準備します。
■必要書類の例
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 結婚後の住民票
- 世帯収入を証明する書類(必要に応じて)
6.学生結婚で特別な思い出を残す方法
学生結婚では、結婚式を挙げるのが難しくても、思い出を残す方法はいくつかあります。ここでは、結婚の思い出を作るアイデアを紹介します。
フォトウエディング

結婚式を挙げない場合でも、フォトウエディングなら特別な瞬間を形に残せます。プロのカメラマンによる撮影で、おふたりの大切な時間を美しく記録できるでしょう。ドレスやタキシードを着て、スタジオや屋外で撮影でき、希望のロケーションや雰囲気を演出しやすいのも魅力です。
また、撮影の季節や場所を選ぶことで、おふたりらしい写真が残せます。自然豊かな庭園や歴史的な建物を背景にすると、特別な雰囲気を演出できるでしょう。ホテル椿山荘東京では、四季折々の美しい庭園を活かしたフォトウエディングが可能です。
家族や親しい友人との小さな食事会を開く
披露宴のような大規模なイベントが難しくても、家族や親しい友人を招いた食事会なら開きやすいでしょう。温かい雰囲気の中でお祝いでき、思い出に残る時間を過ごせます。
レストランの個室を利用したり、自宅で手作りの料理を振る舞ったりすると、費用を抑えながらも充実した時間が楽しめます。また、家族への感謝を伝える場としても最適です。手紙や写真を用意すると、より心に残る会になります。
手作りアイテムで思い出を形にする

おふたりで作るアイテムも、学生結婚の記念として残す方法の一つです。写真や思い出をまとめたアルバムやスクラップブックを作ると、結婚までの過程を振り返る楽しみが生まれます。
また、結婚指輪を手作りするのも特別な体験。最近では、手作りリングを作れる工房が増えており、好みのデザインを相談しながら、世界に一つだけの指輪を作れます。さらに、部屋のインテリアとして飾れる記念品をDIYで作ることで、日常の中でも結婚の思い出を感じられるでしょう。
親御様の希望で結婚式を挙げる場合も
学生結婚でも、親御様の希望を考慮して結婚式を挙げる方もいます。式のスタイルを決める際、新郎新婦の意向に加えて、親御様の希望を取り入れて考えるのがポイントです。
結婚式の形はさまざまで、伝統的な挙式を希望する場合は、和装や神前式を選ぶこともできます。一方で、チャペル式やドレスを着るスタイルを選ぶ方もおり、家族の意向や予算に応じた選択が可能です。

ホテル椿山荘東京では、学生結婚を考えるおふたりに向けて、特別な思い出を形に残す多彩なプランをご用意しております。フォトウエディングやご家族との少人数の食事会など、学生生活と結婚の両立をサポートする柔軟なプランニングが可能です。四季折々の美しい庭園や格式ある施設で、心に残るひとときをお過ごしください。詳しくは、当ホテルのウエディングページをご覧ください。