ご両親への結婚挨拶のマナーとは?当日の服装や進め方について
お互いに結婚の意志を確認できたら、次に行うのは両家への結婚挨拶です。入籍前にそれぞれの家を訪問し、双方の親御様から結婚に対して承諾をもらいます。プロポーズから1か月以内に行うのが一般的と言われています。
お相手のご家族に結婚を認めてもらい、快く家族として迎え入れてもらうためには、結婚挨拶の場で好印象を与えなければいけません。マナーや言葉遣いに気を付け、失礼がないように心がける必要があります。たった一言の失言で心証を悪くすることもあるので、話題選びなどにも注意を払うことが重要です。本記事では、結婚挨拶の段取りから押さえておくべきマナーや失敗を避けるためのポイントなどを解説しています。
義実家との付き合いは、結婚後も末永く続きます。最初の結婚挨拶で誠実さと礼儀正しさを示し、新しい家族の一員として認めてもらえるようにしましょう。
目次
- 1.結婚挨拶:準備編
- 2.結婚挨拶:気を付けるマナー編
- 3.挨拶で失敗しがちな点
- 4.結婚挨拶の歓談におすすめの話題
- 5.授かり婚で気を付ける結婚挨拶のポイント
- 6.ホテル椿山荘東京のブライダルフェアを紹介
1.結婚挨拶:準備編
結婚に際して、両家に挨拶を行うことは社会人としての礼儀です。結婚は個人のものだけなく、家族どうしの結びつきを意味するものでもあります。それぞれのご家族に前もって挨拶を行うことが大切です。自分の子の結婚相手がどんな人なのか、親は気になるものです。その気持ちに応えるために、自分という人間を知ってもらうことと好印象を与えることを意識して結婚挨拶の場に臨みましょう。
まずは、結婚挨拶へ行くまでの「準備編」として、事前に決めておくことなどを解説していきます。
1.挨拶をする日程を決める
結婚挨拶は、従来の礼儀に従って、嫁ぐ側である女性の実家から先に挨拶を行うのが一般的です。婿入り・婿養子の場合は、最初に男性の実家に挨拶を行います。しかし、どちらかの実家が遠方の場合は、スケジュールなどの都合で挨拶の順番を守ることが難しいこともあります。最近は挨拶の順番にこだわらない方も増えているため、事情を説明して挨拶の順番を前後しても構いません。
お日にちは、親御様の都合を優先して決めていきましょう。時間帯は、食事時を避けた14時から15時スタートがおすすめです。長居はしないよう、滞在時間は2〜3時間程度を想定しておきます。
2.挨拶をする場所を決める
結婚挨拶をする場所は、お互いの自宅となることが一般的です。しかし、ご実家が遠方の場合は、中間地点などで食事をするケースもあります。レストランなどで食事をする場合は、会話をしやすい個室のあるお店を予約すると良いでしょう。
3.お互いの親について情報交換をしておく
あらかじめお互いの親御様やご家族についての情報交換を行っておくことで、当日の挨拶がスムーズに進みます。次の情報を交換しておくと良いでしょう。
- 年齢や職業
- 出身地や家族構成
- 趣味や得意なこと 好きな食べ物、嫌いな食べ物
- お酒の好き嫌い
- タブーな話題(政治、宗教、学歴など)
- 知っておくべき性格や情報(礼儀に厳しい、体の不調など)
親御様の性格やタブーである話題を前もって把握しておくことで、結婚挨拶で心証を損なうことを避けられます。また、趣味を知っておけば、場を盛り上げる話題選びにも役立ちます。
4.当日の流れを決めておく
当日の流れをしっかり決めておくと、戸惑わずに結婚挨拶を進めることができます。一般的には、次の流れで進みます。
- 玄関先で簡単な自己紹介
- 部屋に通される
- 改めて自己紹介
- 手土産を渡す
- 歓談
- 結婚の挨拶
- 再び歓談
- おいとまを告げて帰宅する
- 当日中にお礼をする
事前におふたりで流れを打ち合わせておくと安心です。結婚の挨拶を告げるタイミングや言葉も決めておくと、当日に緊張してしまっても大きな失敗は避けられるでしょう。
5.手土産や服装を準備する
結婚挨拶の際には、手土産や服装に注意を払うことが大切です。ご実家ではなくレストランなどで会食となった場合、事前に断られた場合でもマナーとして必ず準備しましょう。手土産はお酒やお菓子などが無難です。手土産は、3000円~5000円程度で、日持ちのする品を選びます。お相手の親御様が好きなものや郷里の有名な特産品などがおすすめです。
服装も場にふさわしいものになるように心がけましょう。男女どちらも派手過ぎない、清潔感のある身だしなみを意識することが大切です。きつい香りの香水は身に付けないのがマナーです。その他にも、男女別に服装と身だしなみにおいて注意点がありますので以下をご確認ください。
男性の服装と身だしなみ
男性の服装は、無地のスーツまたはジャケットにネクタイ着用がおすすめです。ヨレやシワがないようにアイロンをかけておきます。
結婚挨拶の前には散髪を行い、清潔感のある髪型を心がけてください。ピアスなどのアクセサリーは避け、腕時計をするだけに留めましょう。
女性の服装と身だしなみ
女性の服装は、スーツよりもフレアなワンピースまたはブラウスとスカートが柔らかい印象を与えられるのでおすすめです。髪型は、男性と同じく清潔感を意識しましょう。明るすぎる髪色は避けてください。長い髪はまとめておくと、すっきりとして見えます。
メイク、ネイルはナチュラルさが大事です。派手すぎる色合いは避け、清楚をイメージしたものにしましょう。アクセサリーも大きいものは避け、さりげなくワンポイントで付けるくらいにすると良いでしょう。
2.結婚挨拶:気を付けるマナー編
結婚挨拶に伺う際には、お相手の親御様に良く思ってもらうためにも、マナーに気を付ける必要があります。
特に以下の点には注意しましょう。
- 遅刻をしない
- 玄関先で挨拶をする
- 手土産を玄関先では渡さない
- 扉や襖は後ろ手で閉めない
- 部屋に通されたら下座に座る
- ご家族やお相手の呼び名に注意を払う
遅刻は以ての外ですが、早すぎる到着も迷惑となる場合があるので訪問する際には5分前行動を心がけましょう。事前に携帯電話やスマートフォンはマナーモードに設定し、コートは玄関の前で脱いでおきます。部屋に案内される前に、玄関でお相手の親御様に挨拶をし、簡単な自己紹介を終えておきましょう。部屋に案内されたら、座る場所は出入口に近い下座が一般的なマナーとされています。ただし上座・下座は、洋室と和室で異なる判断基準があります。例えば、洋室ではソファが上座でひとり掛けの椅子が下座とされますが、和室では、床の間の前が上座となります。上座をすすめられるかもしれませんが、「本日はご挨拶に伺いましたのでこちらの席で結構です」と断るのがベターです。
着席後は、改めて自己紹介を行い、手土産を差し出せると良いでしょう。渡す際には、「地元で有名なお菓子です。どうぞ召し上がってください」「〇〇がお好きだと伺っていたので…」などといった一言を添えると好印象です。
結婚の話に入る前に、場を温めるために歓談を行います。お相手の親御様を呼ぶときは、「〇〇さんのお父さま・お母さま」と呼びます。お茶やお菓子をいただく際は、必ず「いただきます」と言葉遣いに気を付けましょう。
ひとしきり歓談を行ったら、いよいよ結婚挨拶です。和室の場合は座布団を外して畳に正座し、洋室の場合は椅子から立ち上がり、下座の方に立って挨拶に入ります。男性が女性の親御様に挨拶をする場合は、以下のような挨拶がおすすめです。
- 「〇〇さんを必ず幸せにしますので、結婚のお許しをいただけないでしょうか」
- 「未熟者ですが、〇〇さんを大切にし、温かい家庭を築いていきたいと思っています。〇〇さんと結婚させていただけないでしょうか」
ドラマなどで「〇〇さんをください」という言い回しはよく聞くかもしれませんが、「娘を物扱いされている」と感じてしまうこともあるため、避けることをおすすめします。また、「結婚が決まりました」と事後報告のような言い方も避けましょう。あくまで結婚のお許しを得られないか、お伺いする形をとることがマナーです。
女性が男性の親御様に挨拶をする場合は、一般的に女性側のご家族からお許しをいただいており、男性のご家族に紹介していただくという形になります。
以下のような挨拶がおすすめです。
- 「先日、〇〇さんから私の父と母に結婚の挨拶をしていただきました。両親共に賛成してくれています。〇〇さんのお父さまとお母さまにも結婚のお許しをいただきたく思います」
- 「〇〇さんとは、〇年前よりお付き合いをさせていただいております。先日、私の両親に結婚の挨拶をしていただきました。未熟者ですが、〇〇さんと協力して温かい家庭を築いていきたいと思います。結婚のお許しをいただけないでしょうか」
結婚の挨拶を終え、無事に承諾をいただいた後は、今後の結婚式や入籍の日取りについて和やかに話せると良いです。
どんなに場が盛り上がっても、来訪から2~3時間程度したら「本日はお忙しい中、お時間を作ってくださりありがとうございました」とおいとまの挨拶をします。帰宅後は、帰宅の報告とお礼を電話で行います。数日以内にお礼状を送るとさらに丁寧な印象です。
3.挨拶で失敗しがちな点
大切な結婚挨拶の場で、失敗だけは何としてでも避けたいところです。以下の3点に注意しましょう。
- お酒の飲み過ぎ
- 失言
- 相手の話をよく聞かない
14時~15時くらいの時間に訪問した場合、おいとまするときに夕食に誘われることもあるかもしれません。一度は断るのがマナーです。それでも誘われたら、「お言葉に甘えまして」と一言添えて応じると好印象です。夕食の場でお酒をすすめられるかもしれませんが、少量に抑えて飲み過ぎないようにしましょう。
また、その場に適さない話題を出して空気を悪くしないように気を付けましょう。人によって、触れてほしくない話題は異なりますので、あらかじめ確認しておくと安心です。お相手の親御様と会話をする際は、挨拶をすることだけに集中するのではなく、親御様のお言葉にも耳を傾けるとスムーズにコミュニケーションがとれるでしょう。
4.結婚挨拶の歓談におすすめの話題
結婚挨拶の歓談でおすすめの話題は以下の通りです。
- 新郎・新婦の出会いや交際のエピソード
- 結婚式の計画や準備についての話題
- 新郎・新婦や両家の親族や友人に関する面白い話や思い出
- 結婚後の生活についての期待や希望
- 新しい家族や親族の紹介や交流についての話題
- 趣味や興味を共有することでの会話(旅行、料理、スポーツなど)
- お互いの家族や地域の文化や伝統に関する話題
- お互いの家族や友人との関係性や絆についての話題
最初の雑談は天気に関することや、手土産が地元の銘菓の場合は地元に関する話題などがおすすめです。また、お相手の親御様が好きな趣味について事前に調べておけば、うまく質問をして会話を広げられるでしょう。
結婚挨拶で結婚のお許しをいただけた後は、結婚式までの流れについて話し合うことも大切です。両家顔合わせの日取りや場所、結納の有無について、お相手の親御様に相談する形で話し合えると良いでしょう。
他にお相手の親御様から聞かれることのある質問として、新居や子どものことなどがあります。入籍前に同棲する場合は、すでにおふたりの間で決まっていたとしてもお相手の親御様にお伺いを立てる形をとると良いでしょう。時には子どもについて尋ねてくることもあります。積極的に子どもが欲しいと思っている場合は、おふたりの意向をそのまま伝えます。まだ考えていない、子どもについて積極的ではない、という場合は、「これからふたりで話し合って考えます」くらいの答えに留めておきましょう。
5.授かり婚で気を付ける結婚挨拶のポイント
授かり婚の結婚挨拶は、事前に双方の親御様に妊娠の報告をしておくことが必要です。結婚挨拶の時に報告してしまうと、お相手の親御様に驚きと衝撃を与えてしまい、冷静に話をすることができなくなってしまうかもしれません。
授かり婚の場合、特に男性から女性の親御様への挨拶に頭を悩ませる方が多いのではないでしょうか。
挨拶の例
「〇〇さんとは以前から結婚を視野に入れて真剣にお付き合いをしてきました。そこへ幸運にも新しい命を授かりました。順序が逆になってしまい、申し訳ございません。これから○○さんとは協力し合って温かな家庭を築いていきたいと思っておりますので、結婚のお許しをいただけないでしょうか」
伝える際は、以下のポイントを押さえましょう。
- 以前から真剣に交際をしてきたこと
- 順序が逆になったことに対する謝罪
- これから共に家庭を築いていく決意
妊娠したから責任をとるために結婚するのではなく、もとから結婚するつもりだったことを伝えることでご両親も安心するでしょう。
6.ホテル椿山荘東京のブライダルフェアを紹介
結婚挨拶は、事前にマナーや段取りを確認し、お相手の親御様に失礼がないように気を付けましょう。緊張のあまり言い淀んだり、舌を噛んでしまったりということもあるかもしれませんが、堂々と誠意を持って接することで真剣な気持ちを伝えることができます。
また、お相手の親御様に関する情報はしっかりと聞き出しておくことが大切です。結婚挨拶だけではなく、前後の歓談でも和やかに会話するためには、お相手の親御様についてよく知っておく必要があります。タブーとなる話題もしっかりと把握しておくことで、当日の失言を避けることにもなるでしょう。
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