もう迷わない!BGMの選びかた
新郎新婦の人生の出発を華やかに彩る結婚式。
入場やケーキカットなど、それぞれのシーンを効果的に演出してくれるのが、結婚式のBGMです。
思い出に残る結婚式になくてはならない、縁の下の力持ちです。
結婚式のBGM選びには、いくつかのコツがあります。
ここでは、そのポイントをご紹介します。
BGM選びの参考にしてください!
結婚式各シーンの時間配分を知ろう
場曲やケーキカットなど、結婚式のそれぞれのシーンの長さやタイムテーブルなどの進行は、おふたりの希望に合わせて決めることができますので、以下はあくまでも一例となりますが、シーンの長さによって、適切な曲を選ぶことになります。
< 結婚式BGMの長さ一例 >
(0) 迎賓 約10~15分程度
(1) 入場 約3分
(2) プロフィール紹介 約3分
(3) ケーキカット 約5分
(4) 乾杯 約2~3分
(5) お色直し中座 約1~2分
(6) お色直し入場~テーブルラウンド 約15分
(7) 手紙 約5分
(8) 花束贈呈 約1分
(9) 退場 約3~5分
(10) 送賓 約10~20分
乾杯やケーキカットなど、比較的時間の短いシーンの曲は、その曲のもっとも特徴的な部分をピックアップすることになります。
その部分がイントロなのか、サビなのか。それをシーンのクライマックス部分をシンクロするように、あらかじめ計算しておく必要があります。
結婚式の音響スタッフは熟練のプロなので、相談すればイメージ通りの音響演出を実現してくれます。
結婚式BGMの曲選びのポイント
< ゲストの年齢層を考慮してBGMを決める >
結婚式で使用したいBGMは、もちろんおふたりの思い入れが強い曲が最優先となるでしょう。
しかし、例えば年齢層の高いゲストが多い場合、あまりにも若者向けの選曲だったり、好みの選曲に走り過ぎると、
ゲストが置いてきぼりになりかねません。
全体のバランスもありますが、あえてスタンダードナンバーを織り込むなど、ゲストが耳にして心地いいBGMを考慮しましょう。
< BGMの傾向にはある程度の統一性を保つ >
BGMの選曲には、おふたりの好きな曲や思い出の曲など、思い入れが強い分だけ、さまざまな候補が浮かぶものです。
しかし、あまりに自由すぎると、結婚式が全体的に締まらないものになりかねません。
結婚式がスムーズに進行するような、ある程度の統一性を保つように心がけましょう。
とはいえ、いくら「 大好きだから 」とBGMを1つのアーティストに統一したりすると、今度はメリハリに乏しい印象になります。
ある程度のバランスも考慮しましょう。
楽曲選びに迷ったらウエディングプランナーに相談を!
1つの結婚式に使用する楽曲をすべて合わせると、20曲近くにのぼります。
好きな曲や思い出の曲をたくさん入れるといっても、すべてのシーンでバランス良く配慮するのは、なかなか大変なことです。
その一方で、結婚式に使われる曲は、古今東西のウエディングで膨大な数にのぼります。
結婚式で使用されるBGM楽曲を管理しているISUMの楽曲データベース(許諾楽曲数)だけでも1万曲以上あり、
その数は日々増えています。
BGM選びに迷ったら、気軽にウエディングプランナーに相談しましょう。
いくつもの結婚式をプロデュースした経験から、適切な曲をアドバイスしてくれます。
結婚式の各シーンごとのBGMの傾向
結婚式のBGMには、それぞれのシーンの雰囲気にマッチしたセオリーがあります。
シーンごとに、どんなタイプの曲があっているのかを紹介します。
(0) 迎賓
ゲストが自分の席に座り、新郎新婦の入場を待っている間のBGMです。
これから始まるウエディングを心待ちにするような、静かで心地いい曲がおすすめです。
時間が10~15分と長めなので、1曲をリピートするよりも、イメージに共通性のある2~3曲を選びましょう。
(1) 入場
司会者がゲストに新郎新婦の入場をアナウンスし、「 新郎新婦のご入場です 」の掛け声で、BGMがスタートします。
新郎新婦が着席するまでの時間が必要なので、3分以上の曲を用意しましょう。
イントロなどで多少の「 タメ 」があり、扉が開くタイミングで曲が展開するような、演出をコントロールできる曲が効果的です。
(2) プロフィール紹介
司会者が新郎新婦のプロフィールを紹介する間に、バックで流れているBGMです。まだ入場の余韻が残っていることを意識しましょう。
司会者の声を邪魔しない、歌のない緩やかなインストゥルメント曲がおすすめです。
(3) ケーキカット
結婚式のひとつのメインイベントが、このケーキカットです。
ケーキカット自体の時間は短いのですが、司会がケーキの説明をしたり、写真撮影タイムがあったりと、意外と時間が必要です。
ケーキカットは、新郎新婦の幸せな姿が全開になる瞬間です。
ですから曲選びのポイントは、とびっきりの「 ハッピー感 」を感じられるものが良いでしょう。
(4)乾杯
乾杯のBGMは、ゲスト代表の「 乾杯! 」の発声に合わせて音楽がスタートします。
ここから歓談タイムが始まりますので、今までの静かめな曲調とは変わって、賑やかで楽しげな曲を選曲しましょう。
(5) お色直し中座
新郎新婦が着替えのために披露宴会場から中座するときに必要なBGMです。
中座の方法は、新郎と新婦が時間差で退場する場合と、一緒に退場する場合の2つがあります。
披露宴の中でかかる曲なので、明るく楽しい曲が好まれます。時間差で退場する場合は、BGMが2曲必要になります。
(6) お色直し入場~テーブルラウンド
お色直し後の再入場では、各卓での写真撮影などテーブルラウンドが行われます。
そのため、ストックも含めて3曲程度の曲を選びましょう。
宴の中ではありますが、キャンドルリレーなどキャンドルを用いた演出の場合は、照明も落ちて雰囲気がガラリと変わります。
キャンドルの灯りに合うロマンチックな曲がおすすめです。
(7) 手紙
披露宴でもっとも感動的なシーンになるのが、新郎新婦が親御様に向けて手紙を朗読するシーンです。
情感たっぷりのシーンを演出するために、しっとりとしたバラード曲や、ポップスのオルゴールアレンジなどのBGMが向いていると言えます。
(8) 花束贈呈
手紙の朗読に続いて行われる花束贈呈は、引き続き感動的なシーンとなります。手紙のBGMと同じく、バラード系のBGMをチョイスしましょう。
ただし、手紙の朗読とは違い、花束贈呈は1分程度しかありません。あまりイントロの長い曲は避けて使用しましょう。
(9) 退場
司会者のアナウンスに続いて、新郎新婦が退場するタイミングで退場用のBGMがスタートします。
手紙の朗読や花束贈呈など感動的なシーンから一転し、ふたりの晴れやかな門出を祝う式を締めくくる瞬間です。
門出にふさわしい、明るく躍動的な曲を選びましょう。
(10)送賓
送賓のBGMは、ゲストが披露宴会場を出るとき、ずっと流れています。
送賓にかかる時間は10分~20分ほどかかりますので、同系統の曲を3曲ほど用意しておきましょう。
披露宴に足を運んでくれたゲストへの感謝の思いが伝わる曲にしましょう。
結婚式のBGMを選ぶときには著作権に注意!
近年、音楽の使用には、著作権を意識する必要があります。
著作権トラブルを回避するために、結婚式場ではISUM( 一般社団法人 音楽特定利用促進機構 )を通し、
利用可能な楽曲を検索するシステムが一般的です。
楽曲が見つかった場合は問題なく使用できますが、見つからない場合は楽曲の権利者へISUMから許諾確認が行われます。
(確認には1ヶ月以上必要になる場合があるため、少し余裕をもって準備をすることが望ましいです)
また、オリジナル動画を作成する場合は、ISUMに登録されていない楽曲は原則的に使用不可なので、注意しましょう。
なお、ISUMの公式サイトでは、結婚式のBGM使用曲の最新人気ランキングを参照できます。
ウエディング作りの参考にしてはいかがでしょうか。
( 関連リンク )
ISUM( 一般社団法人音楽特定利用促進機構 ) http://isum.or.jp/music/