サムシングフォーとは?結婚式・披露宴での上手な取り入れ方を解説
結婚式のサムシングフォーという言葉をご存じでしょうか?結婚式を控えている方には、ぜひ知ってもらいたい言葉です。サムシングフォーは、欧米では古くから続いている結婚式の伝統的な儀式ですが、日本では近年人気が高まってきました。サムシングフォーを取り入れると、花嫁が幸せになれると聞くと詳しく知りたくなりますよね。そこで、サムシングフォーとはどのようなものなのか?結婚式や披露宴での上手な取り入れ方について、詳しく解説します。
目次
- 1.サムシングフォーとは
- 2.サムシングフォーで取り入れるアイテムの選び方
- 3.サムシングフォーを取り入れた結婚式のアイデア例
- 4.神前式(和装)の結婚式でもサムシングフォーは取り入れられる?
- 5.サムシングフォーに関する疑問
1.サムシングフォーとは
サムシングフォーは、結婚式の風習の1つです。イギリス皇室のロイヤルウエディングでも取り入れられており、欧米で200年以上も前から続く、「花嫁の幸せを願う」結婚式の伝統的な習慣です。そんなサムシングフォーについて、詳しくご紹介します。
〇サムシングフォーの由来について
サムシングフォーは、欧米の結婚式にまつわる風習の1つで、英国伝承の古い童謡「マザーグース」が始まりという説があります。
種類 | 意味 |
サムシング・オールド | 何か古いもの:祖先から大切な宝物や伝統を受け継ぐ |
サムシング・ニュー | 何か新しいもの:二人の新しい生活の第一歩を踏み出す |
サムシング・ボロード | 何か借りたもの:幸せな結婚生活を送っている人の幸福をおすそ分けしてもらう |
サムシング・ブルー | 何か青いもの:聖母マリアの色、つまり純潔の象徴 |
この曲が作られたヴィクトリア朝の時代は、都市化に伴って、政略結婚が主流だった時代が終わり、恋愛結婚が増えてきた時代でした。そのため、女性の幸せを願う「おまじない」として、広まったともいわれています。この他にも、19世紀イギリスのランカシャー地方で発祥したとの説もあるそうです。
〇サムシング・オールド
サムシング・オールドとは、そのまま訳すと「何か古いもの」という意味になります。過去から幸せを受け継いで、幸せな結婚生活を送れますように、という意味が込められます。伝統や祖先を象徴するものとして、祖母や母親が結婚式で身につけていたものや、代々受け継がれているものを身につけます。幸せのバトンが受け継がれていくような、素敵な習慣ですね。サムシング・オールドに用いられるものは、指輪、ネックレス、イヤリングなどのアクセサリーが多いです。他にも、祖母や母親が結婚式で着たドレスや着物をリメイクするのも人気です。
〇サムシング・ニュー
サムシング・ニューは、「何か新しいもの」という意味です。結婚生活という新しい門出をお祝いする意味もあり、2人の新しい生活を象徴するものでもあります。新しいことを始める時は、壁に阻まれることもあるでしょう。何か新しいものを身につけて、そのようなジンクスを断ち切るという意味もあります。サムシング・ニューに多く用いられるものには、下着やストッキング、グローブなどがあります。
〇サムシング・ボロー
サムシング・ボローは、「何か借りたもの」という意味です。すでに結婚して、幸せな結婚生活を送っている友人などからものを借りることで、その幸せにあやかるという意味があります。憧れの先輩カップルがいる人は、その人から何かを借りて身につけると良いでしょう。サムシング・ボローに多く用いられるのは、友人や知人などが結婚式で使ったアイテム、例えばベールやグローブなどです。
〇サムシング・ブルー
サムシング・ブルーは、「何か青いもの」という意味で、「純潔」「貞節」を表しています。ブルーは、聖母マリアのシンボルカラーでもあり、幸せを呼ぶ色とされています。サムシング・ブルーは、あまり目立たない場所に身につけることが良いとされてきました。欧米では、ガーターベルトに青いリボンを結ぶ人が多いようです。
2.サムシングフォーで取り入れるアイテムの選び方
サムシングフォーには、それぞれに取り入れる理由があります。幸せな花嫁になるために、アイテム選びは慎重に行いたいものです。そこで、サムシングフォーで取り入れるアイテムの選び方をご紹介します。
〇サムシング・オールドの選び方
母親や祖母などの家族が長く愛用しているアクセサリーなどが、サムシング・オールドにふさわしいものです。母親が父親からプレゼントされたネックレスを結婚式で身につけたという方もいます。両親の愛が娘に受け継がれることで、さらに感慨深い結婚式になるでしょう。ウエルカムスペースに幼少期の写真やおもちゃなどを飾るという演出をするカップルもいます。
〇サムシング・ニューの選び方
何か新しいものを身につけるのですが、新調したドレスやシューズ、アクセサリー類などを選ぶ花嫁が多いようです。特に、真っ白なウエディングドレスに合う白いシューズの人気が高くなっています。他にも式の間身につけていられるアクセサリーなども比較的取り入れやすいでしょう。結婚指輪を結婚式当日まで大切に保管し、「サムシング・ニュー」として挙式の時に新品で交換したカップルもいます。
〇サムシング・ボローの選び方
幸せな結婚をした人にあやかるという意味があるため、既婚者の家族や友人からドレスやベール、ハンカチなどを借りる人が多くみられます。借りたものを身につけることで、貸した家族や友人にも喜んでもらえるという効果もあります。サムシングフォーの起源の1つとされているヴィクトリア朝では、サムシング・ボローは生殖能力を表していました。そのため、既婚者で子どもがいる女性から借りると良いとされていました。現在は、カップルに幸せをもたらすものという意味に変わっているため、子どもがいない既婚者から借りても問題ありません。
〇サムシング・ブルーの選び方
何か青いものを身につける場合、あまり目立たない場所が良いとされていたため、欧米ではガーターベルトに青いリボンをつける人が多いのですが、日本ではガーターベルトをつける人が少ないため、見えるところに身につける花嫁も多いです。青色の宝石(サファイア、ラピスラズリ、ターコイズなど)を使った指輪やティアラ、青色の花を使ったブーケを持つ人もいます。
お色直しで、青色のタキシードやウエディングドレスで華やかに演出するカップルもいます。欧米に習って目立たない場所に身につけたいという人は、靴の中敷き部分をブルーにするのも、さりげなくおしゃれになりますね。ハンカチにブルーの刺繍を施してもらった花嫁さんもいます。このサムシング・ブルーの取り入れ方については、以下のページでも紹介していますので、ぜひご参照ください。
3.サムシングフォーを取り入れた結婚式のアイデア例
サムシングフォーは、花嫁が身につけるだけでなく結婚式の演出としても取り入れることができます。結婚式で取り入れやすい、アイデアの例をご紹介します。
〇サムシング・オールドのアイデア
花嫁が生まれた年のシャンパンやワインで乾杯するのも素敵です。司会者にエピソードを紹介してもらいましょう。
〇サムシング・ニューのアイデア
新しいウエディングドレスを購入し、結婚式の司会者から、ドレスの特徴や選んだ理由などを紹介してもらう方法があります。ゲストの前で婚姻届けにサインをするという演出はいかがでしょうか?今日から新しい家族の始まりという意味で、サムシング・ニューにぴったりの演出です。教会での挙式では、結婚証明書にサインをします。会場側でペンを用意してくれますが、そのペンを使わずに、新しく購入したものを使うという方法もあります。外国映画に出て来そうな白い羽根がついたガラスのペンで署名するのも良いですね。結婚証明書と一緒に、新調した新しいペンも思い出の品にできます。
〇サムシング・ボローのアイデア
花嫁から両親への手紙を読む前に、既婚者の友人や知人から、ハンカチを借りる演出を入れるという方法があります。お色直しなどで中座する時に、祖母や母親、友人から手を借りることも、サムシング・ボローの演出になります。あらかじめお願いしておくのではなく、サプライズで行うと盛り上がります。
〇サムシング・ブルーのアイデア
サムシング・ブルーは、結婚式の演出に取り入れやすいといえます。ブルーは、年齢を問わず結婚式に取り入れやすいアイテムです。披露宴会場の装花に青い花を使うことも、サムシング・ブルーになります。青い花以外にも、青い風船でバルーンリリースの演出を行ったり、テーブルクロスや会場全体の装飾を、ブルーで統一するのも素敵ですね。
4.神前式(和装)の結婚式でもサムシングフォーは取り入れられる?
サムシングフォーは、欧米が発祥の風習ですが、神前式の結婚式でも取り入れることは可能です。神前式にサムシングフォーを取り入れる方法をご紹介します。
〇和婚のサムシング・オールド
母親や祖母が結婚式で着た着物や小物をリメイクして使うという方法があります。他にも、七五三で使った飾りを使うのも良いでしょう。
〇和婚のサムシング・ニュー
草履や足袋など、和装で身につける小物を新調するという方法があります。思い切って着物を新調するのも良いでしょう。他にも、洋装・和装のどちらにも似合う髪飾りを購入する人もいます。
〇和婚のサムシング・ボロー
和柄の小物入れを家族や友人から借りるという方法は、比較的取り入れやすいですね。既婚者の友人からパールなどのシンプルなデザインのアクセサリーを借りて、さりげなく身につけるのも良いでしょう。
〇和婚のサムシング・ブルー
お色直しの後の登場時に、ブルーの番傘で登場すると、ゲストの印象に残るでしょう。傘は末広がりになっているため、とても縁起が良く、結婚式にぴったりのアイテムです。青色のかんざしを身につけるのも良いでしょう。折り鶴シャワーを行う人は、折り鶴をさまざまなブルーの千代紙で折るのも素敵です。
5.サムシングフォーに関する疑問
欧米では伝統的な習慣でも、日本ではまだご存じない方もいるでしょう。そこで、結婚式のサムシングフォーによくある疑問をご紹介します。
〇アイテムが4つ揃わないと幸せになれないの?
4つのアイテムが揃わなければ幸せになれないというわけではありません。花嫁が幸せになるためのおまじないの1つとお考えください。友人や母親と一緒に、楽しみながら選んで揃えてみてください。
〇身につけるものじゃないとダメなの?
必ず花嫁が身につけなければならないというわけではありません。会場の装飾に使ったり、プチギフトに用いたりとさまざまな方法があります。新郎が身につける、新郎と新婦がお揃いで身につけるのも良いでしょう。幸せな結婚生活を願って、楽しみながら考えることが一番です。
〇同じ意味を持つアイテムが複数あってもいいの?
同じ意味を持つアイテムが複数あっても、まったく問題ありません。ウエディングドレスとカラードレスをレンタル(借りる)したり、アクセサリーを複数購入したりと、複数になる方がほとんどです。サムシングフォーのアイテムは、いくつもあるから幸せになれないということはないので、ご安心ください。
今回は、結婚式のサムシングフォーについてご紹介しました。
欧米で古くからある習慣ですが、日本でも近年人気が高まっています。花嫁が幸せになるため、幸せな結婚生活を送るために行うものなので、楽しみながら準備をすると良いでしょう。伝統を取り入れる、幸せな既婚者にあやかるなど、アイテムを揃えることで、周りへの感謝の気持ちが湧いてくるかもしれません。
幸運になれる伝統的な風習と聞いて、中には「サムシングフォーを結婚式に取り入れたい」という方もいるでしょう。サムシングフォーを取り入れた結婚式をご希望の方は、ホテル椿山荘東京のウエディングプランナーにご相談ください。ホテル椿山荘東京のブライダルフェアは、結婚を考えている人のさまざまなご要望を叶えるために、ウエディング相談会を開いています。
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