結婚式の華やかさを引き立てるお色直しの魅力とは?
結婚式の披露宴中に、新郎新婦が席を外して衣裳を着替えるお色直し。会場の雰囲気がガラッと変わる華やかな演出は結婚式の定番ともなっていますが、実は欧米では見られない日本独自の文化というのをご存じでしょうか。
本記事では、日本の結婚式でなぜお色直しをするようになったのか、その由来や起源を解説します。また、お色直しの平均回数やタイミングなど、現代のお色直し事情についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.お色直しの意味とその役割
結婚式におけるお色直しとは、新郎新婦が披露宴の途中で席を外し、衣裳を変更して再入場する演出です。
日本では、古くから婚礼で新婦が白一色で仕立てられた白無垢から「色打掛(いろうちかけ)」に着替える風習がありました。これは、新婦が嫁入りすることによって新郎の「家に染まる」という意味が込められており、当時は結婚してから3日間は白無垢を着続け、4日目に色打掛に着替えるのが習わしだったとされています。
その風習が簡略化されて現代に残り、お色直しは結婚式の華やかさを追加する演出のひとつとなりました。
今では、ドレスや和装など衣裳のバリエーションが増えたほか、新婦だけでなく新郎も一緒に着替えるパターンもあるなど、華やかな演出として役立つ要素となっています。
お色直しをする回数は?
「ゼクシィ結婚トレンド調査」によると、挙式・披露宴・ウエディングパーティーをする人の約6割が1回のお色直しをしており、半数を超えている結果となりました。バブル期の1980年代後半は3回以上もお色直しをすることがあったようですが、現在では多くの新郎新婦が1回のお色直しを選んでおり、1回が主流となっています。
特に、ウエディングドレスからカラードレスの洋装から洋装の組み合わせ、もしくはウエディングドレスから白無垢や色打掛など、洋装から和装へのチェンジが人気です。
ただし、お色直しはあくまでも演出のひとつであり、必ずしもしなくてはならない訳ではありません。
今では結婚式の多様化が進み、お色直しをしない選択をする新郎新婦も増えています。結婚式や披露宴でゲストとの時間を優先したい考えを持つおふたりの場合は、あえてお色直しをしないスタイルをとることも多いようです。
参考:ゼクシィ結婚トレンド調査2023首都圏
お色直しのタイミング
お色直しを行うタイミングは披露宴の時間や演出によって異なりますが、お色直しが1回の場合、結婚披露宴の中盤に行うのが一般的です。ゲストがリラックスできる歓談タイムや演出のタイミングで席を外し、お色直ししてから再入場の形をとります。
ただ、お色直しの回数が多いと、その分ゲストを待たせる時間が増えてしまうことになります。お色直しを2回以上したい場合には、その間の演出を考えたり、式場と相談しながらタイミングを工夫すると良いでしょう。
2.お色直しの衣装パターン
お色直しにはいくつかの衣装パターンがあり、自由に組み合わせができますが、順番や衣裳の組み合わせによってお色直しにかかる時間は異なります。
ここでは、お色直しで人気の衣裳パターンとお色直しにかかる時間の目安を紹介します。着用したい衣裳の組み合わせによって進行のスケジュールも変わってきますので、確認しながら計画を立てると良いでしょう。
洋装から洋装へのお色直し
ウエディングドレスからカラードレスにチェンジする定番のパターンです。この場合、新郎新婦ともに30分ほどあれば着替えが完了するため、ゲストを待たせる時間を短くて済ませることができます。ゲストの歓談のタイミングでお色直しを行えば、披露宴もスムーズに進行するでしょう。
洋装から和装へのお色直し
洋装から和装へのお色直しとは、ドレスから白無垢や色打掛などの和装にお色直しするパターンです。白無垢や色打掛のほか、黒引振袖などが選ばれることもあり、格式高い和の雰囲気を演出できます。
ただ、洋装と和装では花嫁のヘアスタイルやメイクにも変更が必要なうえ、和装では身につけるアイテムも多くなります。そのため、お色直しの完了までに40分ほどかかることもあります。
洋装と和装の組み合わせを選ぶ場合、披露宴のスケジュールにゆとりを持たせる必要があります。
和装から和装へのお色直し
現代ではウエディングドレスを基本にお色直しをするほうが多いため、こちらはまれなパターンですが、和装から和装にお色直しをする場合もあります。白無垢から色打掛、または黒引振袖などに着替える組み合わせです。
着物の種類によって若干の違いはありますが、お色直しにかかる時間は15分程度が目安です。掛下や半襟などはそのままに、打掛のみを変更すれば5分程度で着替えることもできます。
ただし、着付けを最初からやり直す必要があったり、ヘアメイクも変えたりする場合には、その分時間がかかります。
ゲストを待たせる時間が長くならないよう、席を外すタイミングや進行スケジュールには気を配りましょう。
3.お色直しのメリット
ゲストへのおもてなしを重視した結婚式が増えている現代では、限られた時間を大切にする考えから昔に比べてお色直しの回数は減ってきています。しかし、お色直しのために席を外すことは決して悪いことではありません。ゲストにとっては楽しみな演出のひとつですし、他にも様々な面でメリットがあります。
ここでは、結婚式でお色直しをするメリットをご紹介します。お色直しをするかどうかで悩んでいるおふたりは、こちらを参考にしながら相談してみてください。
衣装チェンジで雰囲気を変えることができる
新郎新婦が再入場する際にガラッと変わった衣装で現れることで、披露宴にメリハリが生まれます。特に洋装から和装へのお色直しは見た目が大きく変わるため、ゲストに与えるインパクトも強く、劇的な変化を演出できます。
和装から洋装にお色直しすれば、格式高い雰囲気からカジュアルな空気へと一気に変わり、会場が和やかになります。ゲストからの注目を集めるのはもちろん、写真撮影のタイミングとしても好評です。
新婦だけでなく、新郎もお色直しで雰囲気が変わります。洋装から洋装の場合でも、ネクタイやシャツの色など簡単な着替えで新婦の衣装と合わせられるでしょう。
ゲストに休憩時間を提供できる
お色直しの間、新郎新婦が席を外すことで、ゲストは歓談や食事を楽しむ時間が生まれます。親族や友人がゲストテーブルを回る時間を確保するなど、コミュニケーションの機会としても使えるでしょう。
披露宴が長時間になる場合は、休憩時間も大切です。中座のタイミングでゲストがトイレに行ったりゆっくりと食事をしたりする時間が生まれます。
お色直しの時間が長くなる場合は、プロフィールムービーを流す、ゲスト参加型のクイズを行うなど、上手に進行してゲストが退屈しない工夫をすると良いでしょう。
新郎新婦のトイレ時間を確保できる
結婚式当日は何かと緊張しがちですし、宴のあいだは席を立ちにくいものです。お色直しは、新郎新婦がひと息つく時間としても役立ちます。特に、トイレに行く時間は意外と見落とされがちなので、忘れず確保しておくようにしましょう。
洋装の場合、新郎はスーツなのでサッとトイレに行けますが、ドレスを着ている新婦は簡単にはトイレに行くことができません。和装の場合だと、新郎新婦ともにトイレに気を遣う必要があります。
お色直しの時間があれば、着替えるタイミングでトイレに行けるので安心です。「緊張するとトイレが近くなってしまう…」という方は、気兼ねなく席を外せるタイミングとしてお色直しの時間を設けておくのもひとつの手です。
4.お色直し中の演出アイデア
披露宴の進行では、お色直しを待つ間をゲスト同士の交流や歓談を促す時間にするのが一般的ですが、ゲストが待ち時間に飽きないような演出を用意しておくと、さらに会場全体が盛り上がります。
新郎新婦が不在の時間を活用して、ゲストが楽しめる様々な演出を工夫することが大切です。
ここからは、披露宴のお色直し中に選ばれる人気の演出をご紹介します。
ムービーを使った演出
新郎新婦の生い立ちや馴れ初めを紹介するプロフィールムービー。ゲストに対する新郎新婦のお披露目を意味しており、映像を使うことで言葉よりも会場全体に伝わりやすくなります。
新郎新婦の幼少期からの写真や動画、おふたりの出会いのシーンなどを紹介するムービーを流すのは、結婚式の定番の演出となっています。
ムービーの長さは5〜10分が目安です。観ているゲストが飽きないよう、あまり長すぎないほうが良いでしょう。ムービー演出中のBGMも重要です。新郎新婦の思い出の曲やゲストが共感できる楽曲を選ぶと盛り上がります。
最近では、ゲストへのメッセージムービーも人気です。新郎新婦からゲスト1人ひとりへのメッセージをムービーで伝えると、特別感があり、感動を呼ぶ演出になります。
ゲスト参加型のクイズ
お色直しで登場する衣装の色当てやBGM当てなど、新郎新婦にまつわるクイズを行うと会場全体で楽しめる演出になります。
「新婦がどの色のドレスで再入場するか?」という衣装の色当てクイズは定番です。クイズの正解発表と同時に新郎新婦が再入場すると、よりインパクトがあり盛り上がります。正解者にはちょっとしたプレゼントを用意すると、さらに喜ばれるでしょう。
新郎新婦の趣味や出会い、馴れ初めにまつわるクイズもゲストの興味を引きやすくなります。ゲストが参加しやすいシンプルな問題を用意するのが会場全体を楽しませるコツです。
会場全体での参加型演出
会場全体を巻き込む演出も効果的。たとえば、ゲストに参加してもらうキャンドルリレーやフォトタイムを設けると、待ち時間を楽しく過ごしてもらえます。シンプルなウエディングケーキを用意して、ゲストにフルーツなどを盛り付けてもらう演出も人気です。ゲスト参加型の演出を用意すれば、ゲスト同士が親睦を深める機会にもなります。
久しぶりに集まった友人たちの間での会話が弾むきっかけにもなるでしょう。
シェフの実演や料理演出
お色直しの間、会場のシェフによる料理の実演を行うと、ゲストの目を楽しませることができます。
フルーツのカービングサービスやデザートにブランデーやラムなどでフランベする演出などが人気です。火を使った演出なら、新鮮なお肉や魚をその場で調理するグリルサービスやライブキッチンもインパクトが大きく、特別感を演出できます。
デザートをあえてビュッフェ形式にするアイデアも良いでしょう。ゲストそれぞれが席を立つことで交流や歓談するきっかけとなり、会場がカジュアルで和やかな雰囲気になります。
5.結婚式のお色直し、最適な回数とタイミングを選ぼう
お色直しは、結婚式に華やかさを加える重要な演出の一つです。会場の雰囲気をガラッと変えるインパクトがあり、ゲストからの注目を集めることができます。ゲストとの写真撮影のタイミングにもなるため、披露宴の思い出を残すかけがえのない時間にもなります。
ただし、お色直しの回数や衣装の組み合わせ、タイミングによっては、ゲストの待ち時間が長くなってしまう可能性があります。ゲストを飽きさせないためにも、スムーズな進行を心がける、待ち時間に楽しい演出を用意するなどで工夫するのがおすすめです。
結婚式は、結婚するおふたりはもちろん、ゲストにとっても特別な日となります。ゲストが心地良い時間を過ごすためにも、会場選びは非常に大切です。
大人数を招いて華やかな披露宴にするか、家族と友人だけを招くアットホームな少人数ウエディングにするかなど、思い描く結婚式のスタイルによっても適した会場は異なります。
おふたりの希望に合わせて、様々なウエディングスタイルに対応できるところを選ぶようにしましょう。
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