結婚後の手続き ~婚姻届の届出・提出後の手続き~
ご結婚が決まると新生活に夢がふくらみますが、ご両親への挨拶や式場手配、婚姻の手続き等に戸惑う方も少なくないでしょう。とくに婚姻届の提出は、二人の戸籍が作られる重要な手続きです。婚姻届を提出するまでの流れや、提出後に必要な手続きについて紹介します。
目次
- 1.そもそも婚姻届はどこでもらえるの?
- 2.婚姻届を提出するまでの流れ・決めておくこと
- 3.婚姻届の提出先や提出期限とは?
- 4.再婚時の婚姻届提出に注意する点は?
- 5.一人でも婚姻届は提出できる?
- 6.婚姻届提出後に必要な手続きと注意点
- 7.不備のないように進めることが大切
1.そもそも婚姻届はどこでもらえるの?
婚姻届の入手方法
入手先 | こんな方にオススメ! |
1.市役所で入手する | 婚姻届のデザインにこだわりのない方、手軽に入手したい方 |
2.インターネットでダウンロード | さまざまなデザインの中から選びたい方、手軽に入手したい方 |
3.結婚雑誌の付録 | 思い出に残る婚姻届を選びたい方 |
4.自分で作成する | オリジナルデザインで個性的な婚姻届を作りたい方 |
婚姻届の提出方法を紹介する前に、まずは「婚姻届がどこで手に入るか」をカンタンに説明しておきましょう。上図の通り、婚姻届は市役所やインターネットなどを通じて入手できます。具体的な選び方としては、「お好みの方法」で構いません。
例えば「手軽な方法で入手したい」という方であれば、最寄りの市役所やインターネットで婚姻届を入手しても良いでしょう。また、結婚雑誌の付録でも、オリジナルデザインの婚姻届が添付されていることも多く、デザインに凝った婚姻届や、キャラクターとコラボしたユニークな婚姻届を選ぶこともできます。分かりやすく言えば、婚姻届に決まった書類はなく、「オリジナルデザインの婚姻届」を作ることも可能なのです。なお、書き間違えてしまうことを考慮して、婚姻届は複数枚用意しておくことをオススメします。
2.婚姻届を提出するまでの流れ・決めておくこと
婚姻届の入手方法を紹介できたところで、婚姻届の提出時に必要な準備物や日程などを踏まえつつ、「実際に婚姻届を提出するまでの流れ」を紹介します。
・婚姻届の提出時に必要なものを準備する
・婚姻届を提出する日を決める
・本籍地を決定する
・姓を決める証人から署名・押印をもらう
婚姻届の提出時に必要なものを準備する
夫婦二人の印鑑と運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなどの本人確認書類が必要です。
婚姻届を提出する日を決める
婚姻届を提出する日に、とくに指定はありません。婚姻届を提出した日が二人の結婚記念日となるため、強いて言えばお日柄の良い日や語呂の良い日、二人にとって特別な日程などに提出すると良いでしょう。基本的に、二人が入籍したいと思った日にすればOKです。
本籍地を決定する
婚姻届を提出する際は、二人の本籍地を決める必要があります。本拠地とは戸籍の保管場所にあたる市町村区を指します。住所と混同されがちですが、住所はあくまで実際に住んでいる場所であるのに対し、本籍地は現住所と異なる市町村区で届けられているケースもあります。
本籍地はとくに指定があるわけではなく、二人の新住所や自分もしくは相手の実家にしても問題ありません。二人の思い出の場所を本籍地に選ぶ、というケースもあります。新住所を本籍地にしたいと考えている場合は、その後引っ越ししないか否かも考慮しましょう。とくに二人の新居が賃貸住宅である場合、引っ越しの可能性は高いといえます。その場合、相手または自分の実家に本籍地を置くという新婚カップルが多いようです。
姓を決める
夫または妻の姓、どちらの姓を名乗るかを決めます。現在(2021年)の日本では妻が夫の姓へ改姓するという方が大半を占めていますが、法的には夫が妻の姓を名乗っても問題なく、徐々にそのような方も増えてきているようです。ただし、苗字にこだわりを持っている方も多くいらっしゃるため、念のためご家族ともよく話し合った上で決めるのが無難です。
ちなみに、現在の日本で「夫婦別姓」は認められていません。将来的に法律や制度が変わる可能性こそありますが、現時点では、「夫か妻のどちらかの姓に統一する必要がある」という点を留意しておきましょう。
証人から署名・押印をもらう
婚姻届の提出には、二人以上の保証人による署名が必須です。ご家族やご親族、お世話になった人や友人から保証人を選ぶ方が多いようです。とくにご家族以外の人を証人に選ぶ場合は、真摯な態度で依頼して失礼のないようにすることが大切です。証人の署名と押印は、婚姻届にある「証人」の欄に記入してもらいましょう。
署名と押印をもらえば、晴れて婚姻届の提出に必要な準備が整います。以下の項では、「婚姻届の具体的な提出先」や「提出期限」などについて、詳しく解説しましょう。
3.婚姻届の提出先や提出期限とは?
婚姻届の提出先
婚姻届の提出先は、夫または妻の本籍地や所在地です。ここでいう所在地とは、必ずしも現住所とは限らず、旅行先や思い出の地であっても構いません。分かりやすく言えば、婚姻届はどこに提出をしても問題ないのです。とはいえ、提出場所によっては必要な書類が異なるケースも少なくありません。海外や本籍地以外で提出する場合は、その地域の役所、役場、各国の日本大使館に事前に問い合わせすることをおすすめします。
提出時間
婚姻届は、届け出先にある役所の戸籍謄本窓口が稼働していれば、どの時間であっても提出できます。窓口が閉まっている場合は、休日夜間窓口などに提出してもOKです。時間外窓口に提出する場合は、その場での必要事項の修正ができないため要注意です。記入漏れや不備があった際は、後日修正して再提出することになります。
提出期限
提出時間に規定がないのと同様、婚姻届は「いつまでに提出しなければならない」という決まりはありません。自由に提出日を決めることができます。とはいえ、婚姻届の提出日は「結婚記念日」となるため、二人で話し合っていつ提出するかの日程を決めておくと良いでしょう。
4.再婚時の婚姻届提出に注意する点は?
ちなみに初婚ではなく再婚であった場合も、婚姻届の届出の手順は変わりません。先に挙げた手順や準備物を参考に、婚姻届を提出してください。
ただし、再婚の場合は婚姻届けに前のパートナーと離別した年月日を記入する必要があります。「初婚・再婚の別」という項目もあるので、「再婚」の欄にチェックを入れましょう。どうしても正確な離別日が思い出せない場合は空欄で提出し、役所側の調査に頼ることになります。このような手続きの背景には、民法によって「離婚後100日以内の再婚が禁止されている」という事情があります。
5.一人でも婚姻届は提出できる?
婚姻届の提出は、記念という意味合いを込めて、二人で提出するというカップルも少なくありません。とはいえ、スケジュールなどの都合により二人で提出するのが難しい場合は、基本的に一人で提出してもOKです。ただし、新本籍や結婚後の姓などに不備があった場合は、届人本人が修正する必要があります。二度手間にならないよう、必要事項は必ず確認して提出しましょう。
6.婚姻届提出後に必要な手続きと注意点
最後に、婚姻届提出後の手続きについて紹介しましょう。
婚姻届提出後に必要な主な手続きは、転入・転出届をはじめ、運転免許証やパスポートなどの氏名・住所変更などが挙げられます。この氏名・住所変更が必要なものは、以下の通りです。
手続きが必要なもの | 氏名・住所変更を行う場所・方法 |
運転免許証 | 運転免許更新センター、運転免許試験場の窓口など |
パスポート | 各都道府県の市役所や町役場、パスポート(旅券)センターなど |
マイナンバーカード | 各都道府県の市役所や町役場など |
クレジットカード | コールセンターへの電話、郵送、店舗の窓口など |
銀行口座 | 銀行の窓口、郵送、電話、インターネットなど |
健康保険証 | 各都道府県の市役所や町役場など |
とくに運転免許証やパスポート、マイナンバーカードは身分証明書となるため、できるだけ早く変更手続きを行うのがおすすめです。同時に、新居へ引っ越しする際は水道や電気、ガスなどの転居手続きも忘れずに行いましょう。手続きが遅れると、料金の徴収やお知らせなどが新居に届かないというケースもあるため、余裕をもって手続きをすすめましょう。
ちなみに、夫と妻のどちらにしても、職場への結婚報告を忘れずに行うようにしましょう。これはマナー的な側面もありますが、社員の登録情報や扶養など、人事(または総務)に関わる手続きが存在するためです。変更手続きに伴い、書類の記入などを求められることもありますが、これについては企業の指示に従って対応しましょう。
7.不備のないように進めることが大切
婚姻届の具体的な提出方法や流れについて詳しく紹介しました。今回紹介した婚姻届の提出する流れや具体的な提出先などを踏まえ、「新居への引っ越し後の入籍」、「入籍後の引っ越し」などのシチュエーション別に流れを図解しました。婚姻届の届出や手続きで迷いが生じた際は、図の手順を参考にすることをおすすめします。
婚姻届は、一生を通しても提出する機会が非常に少ない書類です。慣れない手続きにはなりますが、だからこそ不備や記入漏れがないように丁寧に作業しましょう。婚姻届の提出に奔走したり、各種手続きに追われたりするのも、二人にとってのいい思い出になるはずです。
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