赤口に入籍しても大丈夫?六曜の考え方と選び方

赤口(しゃっこう・しゃっく)に入籍するのは縁起が悪いと言われますが、最近は六曜を気にしない方も増えています。大安や友引と比べると避けられることが多いものの、入籍日を選ぶ際に重視すべき点は人それぞれです。
本記事では、赤口の日に入籍する際の考え方や六曜の影響、決め方のポイントを解説します。六曜を気にするべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
1.赤口(しゃっこう・しゃっく)とは
ここでは、赤口の意味や特徴、結婚式や入籍の日取りを決める際の考え方について解説します。六曜の考え方を取り入れるかどうか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
赤口とはどのような日か?
赤口は、六曜のひとつで、慎重に行動するべき日とされています。そもそも六曜(ろくよう)は、暦に記載される吉凶を示すもので、大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅の6種類があります。結婚式や入籍などの行事の日取りを決める際に参考にされてきました。
その中で、赤口は「火」や「血」を連想させることから、お祝いごとを避ける風習があります。特に結婚式の日取りを決める際に気にする方もいますが、近年では六曜よりも日程の都合や会場の予約状況を優先する方が増えています。
赤口の由来とその意味
赤口は、陰陽道の「赤舌神(しゃくぜつしん)」に由来すると言われています。赤舌神は火や争いを象徴し、災厄を招くと考えられていたため、火や刃物を使うことを避けるべき日とされてきました。また、「赤」という文字が火や血を連想させることから、不吉な日と考えられるようになり、結婚式や祝いごとを行うかが慎重に判断されてきた歴史があります。
ですが、これらは古くからの風習にもとづく考え方のため、現代では六曜を気にしない方も増えています。結婚式や入籍の日取りを決める際には、家族と相談しながら、おふたりにとって納得できる日を選ぶことが大切です。
赤口の一日の特徴
赤口は縁起が良くないと言われていますが、午の刻(午前11時~午後1時)は吉とされています。そのため、赤口の日に結婚式を行うのが気になる場合は、この時間帯に式を挙げることで、六曜を意識する方にも納得してもらいやすくなるでしょう。
また、結婚式の日取りを決める際には、六曜だけでなく、会場の予約状況やゲストの都合も重要な要素です。六曜を気にする家族や親族がいる場合は、事前に相談し、柔軟に日程を調整するとスムーズです。ですが、何よりもおふたりにとって最適な日を選ぶことが大切です。
2.赤口に結婚式、どう考える?
挙式の日程を決めるとき、六曜を気にした方が良いかどうか迷う方もいるのではないでしょうか。赤口の日は慎重に考える方もいますが、実際には六曜を気にせず入籍する方々も増えています。ここでは、六曜の重視度や赤口に入籍する際の考え方を紹介します。
六曜の重視度
結婚式の日取りを決める際、六曜を考慮する方とそうでない方の割合は近年変化しています。ゼクシィの調査によると、首都圏で挙式を実施した方々の49.0%が「六曜を重視した」と回答しています。一方で、「六曜を気にしなかった」と答えた割合は44.8%となっており、割合はおおむね半々と言えます。
下記は、六曜を気にして日取りを決めたかの調査結果です。
年度 | 重視した | 重視しなかった |
2024年 | 49.0% | 44.8% |
2023年 | 51.2% | 40.8% |
2022年 | 48.7% | 41.2% |
2021年 | 47.2% | 42.0% |
2020年 | 52.5% | 39.4% |
2019年 | 52.2% | 38.0% |
2018年 | 51.1% | 38.6% |
※無回答含まず
また、地域によって六曜の考え方には違いがあります。千葉県では58.3%が六曜を考慮しているのに対し、埼玉県では33.8%です。このように、住んでいる地域やご家庭の考え方によって、六曜の意識は異なります。親御様やご親戚がお住まいの地域によって考え方が異なると知っておくと、日程調整がスムーズに行えるでしょう。
挙式実施日の六曜選択状況
結婚式の日取りとしては、大安や友引が人気ですが、赤口を選ぶケースもあります。ゼクシィの調査によると、大安を選んだ割合は30.6%、友引は11.7%、赤口は8.5%でした。縁起を気にする方は赤口を避けることが多いものの、気にせず選ぶ方も一定数います。
六曜を気にするかどうかは、結婚するおふたりだけでなく、親族やゲストの意見も影響することがあります。特に年配の方の中には、六曜を重視する方もいるため、家族にとって納得のいく日を選ぶことが大切です。一方で、最近では会場の予約状況やゲストの都合を優先する考え方も増えています。
また、赤口でも午の刻(午前11時~午後1時)は吉とされるため、この時間帯に入籍や挙式を行うことを検討するのもひとつの方法です。六曜を参考にしつつ、希望する日を選ぶことで、無理のないスケジュールを組むことができるでしょう。
六曜はあくまで目安のひとつです。おふたりにとって大切な日を選ぶことが何よりも大切なので、家族とも話し合いながら、自分たちにとって最適な日を決めると良いでしょう。
3.赤口に入籍する場合のメリットやデメリット

入籍の日を決める際、六曜をどの程度意識するかは人それぞれです。赤口を避ける方もいれば、日程の都合を優先する方もいます。ここでは、赤口に入籍することのメリットとデメリットを紹介します。
メリット
赤口の日に入籍することで、日程の調整がしやすくなったり、費用面でのメリットが得られたりすることもあります。ここでは、赤口の日に入籍や挙式をするメリットを紹介します。
予約が取りやすい
赤口は縁起を気にして避ける方も多いため、結婚式場やホテルの予約が比較的取りやすくなります。人気のある会場でも、希望の日程を確保しやすくなるのがメリットです。また、役所の婚姻届の受付も混雑しにくく、スムーズに手続きを進められます。特に繁忙期や大安と重なる日を避けたい場合、赤口の日を選ぶことで計画が立てやすくなるでしょう。
費用を抑えられる
赤口の日は予約が少ないことから、結婚式場やホテルが特典や割引プランを設けていることがあります。特に、大安や友引などの人気日と比べると、予約が取りやすく、コスト面でもメリットがあるでしょう。通常よりも費用を抑えつつ、希望の会場を利用できる可能性が上がります。
記念日を優先できる
交際記念日やプロポーズの日など、おふたりにとって特別な日が赤口に当たる場合、その日を入籍日にすることで、意味のある記念日にできます。六曜を気にしないおふたりにとっては、日付の縁起よりも思い出を優先できるため、納得のいく選択がしやすくなるでしょう。家族の意向を考慮しながら、おふたりにとって縁起の良い日と重なる日を選ぶことがより満足のいく日取りを決められます。
デメリット
赤口の日に入籍することについては、家族の意向や結婚式の演出など、考慮すべき点もあります。縁起を気にする場合や周囲の意見を大切にしたい場合は、慎重に判断しましょう。
家族や周囲の意向に配慮が必要
六曜を重視するご家庭では、赤口の日に入籍することを避ける傾向があります。特に年配の方の中には、縁起を気にする人もいるため、事前に相談し、納得してもらうことが大切です。また、六曜を意識する地域や職場では、赤口の日の入籍が良くないと捉えられることもあります。親族や職場の上司など、伝統を大切にする方がいる場合は、どのように受け止められるかを考慮し、話し合うことが重要です。家族との関係を円満にするためにも、六曜以外の吉日と重なる日を選ぶなど、柔軟に調整するのもひとつの方法です。
結婚式の演出に影響がある
赤口は「火」や「血」を連想させることから、キャンドルサービスやケーキカットなど、火や刃物を使う演出を避けるべきと考える方もいます。結婚式を挙げる際に、こうした縁起を気にする親族やゲストがいる場合は、演出の内容について事前に相談しておくことが大切です。式場のプランナーと相談しながら、縁起に配慮しつつ希望の演出を調整すると良いでしょう。
後から気になる可能性がある
六曜を気にしないと思っていても、後になって「赤口に入籍したから運が悪いのでは」と不安に感じることがあるかもしれません。特に何か問題が起きた際に、赤口の日を選んだことを後悔しないよう、入籍前にしっかり話し合って決めることが大切です。
4.赤口に入籍する際の注意点
赤口の日に入籍するかどうかを決める際は、六曜の考え方だけでなく、家族との話し合いや準備も大切です。安心して手続きを進めるために、考慮すべきポイントを紹介します。
午(うま)の刻を狙って入籍する
赤口の日でも、午前11時から午後1時の「午の刻(うまのこく)」は吉とされています。この時間帯に婚姻届を提出することで、六曜を気にする方の不安を軽減できるでしょう。ただし、役所の受付時間を事前に確認し、午の刻に間に合うように準備を進めることが大切です。
役所の受付時間を確認しよう
各自治体の役所によって受付時間は異なります。特に午の刻に提出を希望する場合、事前に役所の営業時間や休業日を確認しましょう。一部の役所では、時間外受付を行っている場合もありますが、正式な受理日は翌開庁日となることがあるため、注意が必要です。
また、午の刻の時間帯は六曜を意識する人が集中することもあり、混雑する可能性があります。
必要書類を準備しよう
婚姻届の提出には、以下の書類が必要です。
- 婚姻届(証人2名の署名・押印が必要)
- 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
- 印鑑(署名をする場合は不要な場合もあります)
これらの書類を事前に揃え、不備がないか確認しておくことで、当日の手続きをスムーズに進められます。
他の縁起要素を加味する
赤口の日に入籍する場合、他の吉日と重なるかどうかを確認すると、日取りを決める際の参考になります。例えば、天赦日(てんしゃび)や一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)は、それ自体が縁起の良い日とされており、赤口と重なることで縁起の悪さを気にする方も納得しやすくなります。
六曜にこだわらない場合でも、これらの吉日を意識することで、より良いタイミングを選ぶことができるでしょう。カレンダーを確認し、六曜以外の吉日を取り入れることも、ひとつの方法です。
天赦日とは(てんしゃび)
天赦日は、年に数回しかない最上の吉日とされ、何事を始めるにも良い日とされています。新しいことを始めるのに適した日とされ、入籍日として選ぶことで、より縁起が良いとされています。
一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)とは
一粒万倍日は、一粒の種が万倍にも実るという意味から、物事のスタートや新しいことを始めるのに適した日とされています。この日に入籍することで、おふたりの関係が豊かに実ることを願うことができます。
ご家族に事前に相談する
赤口に入籍する場合、家族や親族が六曜をどの程度重視するかを確認しておくことが大切です。六曜を気にする方がいる場合、赤口に入籍する理由を丁寧に伝えて安心してもらいましょう。例えば、記念日を優先したい理由や、天赦日や一粒万倍日と重なることで縁起の良さが補われることを説明すると、納得してもらえる可能性が高まります。
話し合いの機会を持ち、互いに納得できる形で入籍日を決めると、より円満に進められるでしょう。
5.赤口に入籍する場合の最終判断

赤口の日に入籍するかどうかは、おふたりの考え方や家族の意向を踏まえて決めることが大切です。六曜を気にする方もいれば、日程の都合を優先する方もいます。迷ったときは、次のポイントを基準に検討すると良いでしょう。
おふたりの気持ち
入籍日は今後の人生で大切な記念日になります。縁起を意識するかどうかに関わらず、おふたりが納得できる日を選ぶことが重要です。六曜を考慮するか、思い入れのある日を優先するか、じっくり話し合って決めましょう。
ご家族の意向
家族や親族が六曜を重視する場合は、事前に相談しておくと安心です。特に年配の方の中には、赤口を避けたほうが良いと考える方もいます。天赦日や一粒万倍日など、他の縁起の良い日と重なる場合は、その点を伝えることで理解を得やすくなります。
実用性
入籍の日程を決める際には、役所の混雑状況や結婚式場の予約のしやすさ、費用の面でメリットがあるかどうかも考えてみましょう。六曜を気にしない場合は、予約が取りやすく、費用を抑えられる赤口の日を活用するのもひとつの方法です。
どのような日を選ぶにしても、おふたりが納得できる形で決めることが何より大切です。入籍後の結婚準備を進める際には、結婚式を挙げる会場の見学も重要なステップになります。東京都内で格式のあるウエディングを検討している方は、ホテル椿山荘東京のブライダルフェアに参加してみてはいかがでしょうか。実際の挙式会場や披露宴の雰囲気を体感できる他、専任のプランナーが相談に応じます。
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