買う前に知っておきたい婚約指輪・結婚指輪の選び方
結婚を控えているおふたりにとって大切なアイテムとなる指輪。購入を検討しているけれど、「どんな指輪を選べば良いか分からない……」「婚約指輪と結婚指輪、どちらを買うべき?両方必要なの?」と、お悩みの方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、婚約指輪と結婚指輪の違いを振り返りながら、指輪選びに悩んだ際に役立つポイント、国内ブランドと海外ブランドの違いや選ぶ際の注意点を解説します。心残りや後悔のない、納得の指輪と出会うためにも、ぜひ買う前にチェックしておいてください。
【目次】
1.婚約指輪と結婚指輪の違い
2.婚約指輪や結婚指輪の選び方4つ
3.国内ブランドと海外ブランドの違い
4.婚約指輪や結婚指輪を選ぶ際の注意点4つ
5.婚約指輪や結婚指輪を検討・購入する時期
1.婚約指輪と結婚指輪の違い
婚約指輪と結婚指輪は、おふたりにとって愛の証であることに変わりません。しかも、どちらの指輪も「左手の薬指」に着用することから同じものというイメージを持つ方もいます。ですが、婚約指輪と結婚指輪はそれぞれ贈る意味や贈るタイミングが違います。
デザイン性や着用シーン、相場も異なるため、購入前に把握しておきましょう。
婚約指輪とは
婚約指輪とは、名前の通り婚約を記念して贈る指輪のことで、エンゲージリングとも呼ばれます。結婚の「約束」として渡されるもので、プロポーズや結納の際に決意の証としてパートナーに贈られることが多い指輪です。
デザインはさまざまですが、リング中央にダイヤモンドが施されたものが一般的です。これは、ダイヤモンドは天然鉱物の中で最も硬い物質であることから、「かたい決意・約束」や「永遠の絆」といった意味を持ち合わせており、定番人気となっています。結婚指輪と比べて華やかなデザインが多いため、結婚後は行事やイベント、お出かけといった特別なシーンで身につける方が多いようです。
婚約指輪の金額は20万円〜60万円が多く、結婚指輪よりも相場が高めです。2023年のゼクシィ結婚トレンド調査によると、首都圏で婚約指輪として購入された指輪のうち、最も多いのが30〜40万円未満の31.4%でした。次に20〜30万円未満の17.7%、50〜60万円未満の15.9%と続き、全体の平均金額は43.3万円となっています。
▼婚約指輪の購入額(2023年調査:首都圏の情報を参照)
10万円未満 | 0.9% |
10~20万円未満 | 4.4% |
20~30万円未満 | 17.7% |
30~40万円未満 | 31.4% |
40~50万円未満 | 11.1% |
50~60万円未満 | 15.9% |
60~70万円未満 | 4.9% |
70~80万円未満 | 3.5% |
80~90万円未満 | 4.0% |
90~100万円未満 | 0.4% |
100万円以上 | 5.8% |
結婚指輪とは
結婚指輪は「結婚していることの証」となる指輪で、マリッジリングとも呼ばれます。同じデザインを取り入れたペアリングにして、ふたりでお互いに身につけるのが主流です。
日本では明治時代に指輪着用の慣習がヨーロッパから取り入れられましたが、すぐには定着しませんでした。第二次世界大戦後、生活様式が西洋化し結婚式が行われることが一般的となった頃に結婚指輪を交換する文化も定着しました。
結婚式では指輪交換の儀式が取り入れられていることも多く、結婚式を挙げる場合は挙式日にあわせて結婚指輪を準備しておく必要があります。
婚約指輪と同様デザインはさまざまですが、日常的に身につけるものであることから、装飾の少ないシンプルな指輪が主流です。購入金額も婚約指輪よりも価格を抑えた15万円〜35万円未満が主流となっており、最も多い回答が20〜25万円未満の24.5%、首都圏の全体平均は30.8万円となっています。
▼結婚指輪の購入額(ふたり分)(2023年調査:首都圏の情報を参照)
5万円未満 | 0.2% |
5~10万円未満 | 1.2% |
10~15万円未満 | 3.7% |
15~20万円未満 | 9.0% |
20~25万円未満 | 24.5% |
25~30万円未満 | 18.6% |
30~35万円未満 | 16.1% |
35~40万円未満 | 5.9% |
40~45万円未満 | 5.5% |
45~50万円未満 | 4.1% |
50万円以上 | 11.2% |
2.婚約指輪や結婚指輪の選び方4つ
どちらも大切な記念や証として購入する婚約指輪や結婚指輪。高価なものですから、失敗しないよう慎重に選びたいですよね。選び方はそれぞれですが、おふたりが納得できるか、長く身につけられる指輪かどうかも大切です。もし悩んでしまった場合は、以下4つのポイントを参考にすると良いでしょう。
1.指輪のデザイン
指輪を選ぶときに、デザインを見て選ぶ方は多くいます。2023年の調査によると、指輪を購入する際、婚約指輪では76%、結婚指輪では90%の方がデザインを重視したと答えました。デザインのポイントとして多く挙げられたのが、シンプルで清楚なデザインや流行り廃りのないデザイン、重ねづけできるかなどで、指輪全体のデザインを重視する傾向にあるようです。
その他、ダイヤモンドなど宝石の有無や材質、宝石の大きさ、指輪の幅など、さまざまな面に注目して選べます。色々なタイプの指輪を見て試着し、おふたりで話し合いながら決めるのが理想です。
2.指と指輪のサイズ
当然ですが、指輪の大きさは身につける方によって合わせる必要があります。特に、結婚指輪の場合は常に身につけるものなので、指にぴったり合うかは重要です。サイズが小さいと抜けなくなり「うっ血」を起こす危険がありますし、逆にサイズが大きいと、気づかないうちに抜け落ちて失くしてしまうリスクがあります。指輪を購入する際は、きちんと採寸しましょう。
指のサイズはその日の体調やむくみなど、測るときによって若干変わる可能性があります。一度の計測だけで決めてしまわず、何度か測って検討するのがおすすめです。
将来の体型の変化などが心配な場合は、サイズ直しができるか、可能であればサイズ直しにかかる費用や時間についてあらかじめショップスタッフに確認しておくと良いでしょう。
3.指輪の素材
結婚指輪・婚約指輪に使われているポピュラーな素材はプラチナやゴールドです。控えめで上品な白色が魅力のプラチナは、ウエディングドレスや白無垢、タキシードなどの結婚式の衣装にも合うと定番人気となっています。ゴールドは、イエローゴールドやピンクゴールドなどカラーバリエーションが幅広く、ファッション性が高いのが特徴。肌の色や他のアクセサリーとの相性、組み合わせを考えて選べます。
指輪は肌に触れる時間が長いので、素材の種類やカラーだけでなく、肌に合う素材かも大切です。特に金属アレルギーのある方はご注意ください。プラチナやゴールドには、強度や色を調整するために他の金属が微量に含まれていることがあります。普段アクセサリーを身につける習慣がなく、自分の体質が分からない方は、念のために金属アレルギーがないかチェックすることをおすすめします。お店によってはアレルギー用のテストリングの貸し出しを行っているところもあるので、活用すると良いでしょう。金属アレルギーの疑いがある場合は、皮膚科でパッチテストを受けるようにしてください。
長時間身につける指輪ですから、体に負担がなく、かつ耐久性に優れた素材を選ぶことが重要です。
4.指輪の購入方法
結婚指輪・婚約指輪を購入する方法には、大きく分けて以下の3パターンがあります。
- 既製品
- セミオーダー
- フルオーダー
向いている購入方法は状況や価値観によってさまざまです。それぞれのメリットや価格・納期の違いなどを知った上で検討するようにしてください。
既製品
既製品の指輪とは、百貨店やジュエリーショップなどで販売される、すでに完成している商品です。デザインや形など、実物を見て試着しながら検討できるので、最もイメージしやすい方法と言えます。ただし、気に入ったデザインでぴったりのサイズの指輪が必ず店舗にあるとは限りません。気に入ったデザインで在庫にサイズがない場合、自分に合うサイズを注文する必要があります。サイズ注文や刻印などのオプションを追加する場合、納期は2週間~1カ月ほどです。
セミオーダー
ある程度決まったデザインに素材や宝石の有無、指輪の幅など、自分好みの組み合わせで指輪を作る方法です。既製品よりもオリジナリティが出せる、予算に合わせて作れるといったメリットがあります。セミオーダーの納期はブランドによっても異なりますが、1~2ヶ月が一般的です。
フルオーダー
フルオーダーは、イチから理想の指輪を作り上げる方法です。職人やデザイナーと話し合いながらデザイン画を考え、イメージを形にしていきます。ふたりだけのオリジナルの指輪を作りたい場合や、たくさんのショップを見て回ったけれど気に入った指輪を探し出せなかった、といった方に向いています。
世界に1つだけのオリジナルを作ることはできますが、既製品やセミオーダーと比べると価格はやや高めです。納期も3ヶ月以上を要する場合があるので、価格と完成までの期間には注意しましょう。
▼結婚指輪・婚約指輪を決定する際の重視点と割合
婚約指輪 | 結婚指輪 | |
デザイン | 76.0% | 90.0% |
価格 | 36.6% | 42.4% |
ついている石の品質(4Cなど) | 32.6% | – |
ブランド | 29.8% | 32.5% |
リングの品質 | 15.1% | 26.9% |
リングの素材 | 12.3% | 26.1% |
その他 | 3.4% | 9.6% |
3.国内ブランドと海外ブランドの違い
指輪を購入する際、国内と海外どちらのブランドにするか悩むという声がよく聞かれます。ここでは、国内ブランドと海外ブランドの違いや特徴をまとめました。大事な指輪選びで後悔しないためにも、それぞれの違いについて理解しておきましょう。
国内ブランドの指輪の特徴
国内ブランドの多くはジュエリー専門店として展開していることもあり、婚約指輪・結婚指輪ともに種類が豊富です。毎月のように新作が登場するブランドもあり、トレンドを取り入れた指輪が多く見られます。ウェーブリングや細身のデザインなど、日本人の手に合うように細かなこだわりが施されているので、手の大きさ・指のサイズに合わせたデザインが見つかりやすいでしょう。
また、アフターサービスが充実しており、多くのブランドがクリーニングやサイズ直しに対応しています。簡単なメンテナンスや修理なら国内の店舗で行えるので、大きな手間や費用がかかることもありません。
購入後のケアやサービスのことまで考えるなら、国内ブランドがおすすめです。
海外ブランドの指輪の特徴
日本で人気のある海外ブランドは、高級バッグ・時計などで世界的に知られるファッションブランド、いわゆるハイブランドのジュエリー部門が指輪を作っているというケースが多数です。指輪にブランドの知名度やステータスを求めるなら、海外ブランドのほうが向いているでしょう。
ただし、海外ブランドの場合、取り扱っている指輪の種類が少なく、日本で買えるラインナップに限りがあります。宝石が大きく華やかでボリュームのあるタイプは多いものの、日本人がつけると大きい可能性もあり、指のサイズ次第では似合うものがない場合もあるでしょう。
気に入ったデザインの指輪を海外ブランドで購入したいなら、国内で取り扱っているか、手や指のサイズは合いそうかを事前に調べておくことが重要です。
4.婚約指輪や結婚指輪を選ぶ際の注意点4つ
婚約指輪と結婚指輪を選ぶ際、デザインや価格など、目立つポイントだけで決めてしまうのは早計です。注意点を知らずに購入すると、指輪選びに失敗してしまう可能性もあります。長く身につける高価なものだからこそ、絶対に後悔したくありませんよね。
婚約指輪や結婚指輪を選ぶ際には、以下の注意点を把握した上で検討するようにしましょう。
1.購入・検討する前に店舗の下調べをする
日本には数多くのジュエリーショップがあります。国内ブランドだけでも多くの種類がありデザインも豊富なので、膨大な中から理想の指輪を見つけるのは簡単ではありません。とは言え、ジュエリー店を見つけるたびに入って探すのは手間も時間もかかるでしょう。
理想の指輪と効率よく出会いたいなら、自分の好みをあらかじめ把握しておき、ある程度の店舗に目星をつけてから来店するのがおすすめです。
Webサイトでショップのコンセプトや販売しているデザインの傾向、使われている素材や価格帯などを見ておくと、自分に合う指輪と出会える可能性が高くなります。来店前には、「アフターケアがしっかりしているか」や、スタッフの対応力など店舗の評判も確認しておくとより理想の指輪が見つかりやすくなります。
2.複数の店舗で比較する
気に入ったデザインや価格の指輪があったからと言ってすぐに決めてしまわず、複数の店舗で比較するのがおすすめです。1店舗だけではなく複数のショップを回ることで、より好みのものや似合うものが見つかる可能性があります。
実際に、複数店舗を回った方の割合の合計は、1店舗だけを訪れた方よりも多くなっています。もちろん、特定のブランドのジュエリーが欲しいという希望がある場合は、1店舗のみで購入しても問題ありません。おふたりの納得がいくことが何より大切です。
▼指輪購入のために訪れた店舗数の割合(2023年 首都圏の調査)
婚約指輪 | 結婚指輪 | |
1店舗 | 33.8% | 32.2% |
2店舗 | 10.5% | 16.5% |
3店舗 | 18.2% | 21.4% |
4店舗 | 9.5% | 10.4% |
5店舗 | 13.2% | 11.8% |
3.試着しつつ検討する
婚約指輪や結婚指輪は、これから長い間使うことになる大切な記念の品です。本当に納得した上で購入するためにも、必ず試着をしてから検討するようにしましょう。試着すると、自分の手の大きさや指になじむか、つけ心地が良いかなど、見ているだけでは分からないポイントを把握できます。いざ試着すると、思っていたのとは違った結果になる可能性もあるので、失敗を防ぐためにも積極的に試着しましょう。
試着したからといってその場で決めなくてはならないといったことはありません。手の骨格や指の長さによって似合うデザインが異なるため、気になる指輪があればメモしておき、他の指輪や他店舗の試着結果と比較しながら慎重に検討するのがおすすめです。
4.保証内容の確認
婚約指輪、結婚指輪は失敗したくない買い物です。特に結婚指輪は、おふたりが長く身につけるもののため、アフターフォローや品質保証がしっかりしている店舗で購入するのをおすすめします。例えば、年齢を重ねていくと指輪のサイズが合わなくなるケースがありますが、アフターフォローが受けられる場合はサイズ直しを安価に行ってくれます。石が取れてしまった、キズがついてしまったというときも対応してもらえるでしょう。購入時には、アフターフォローや保証について確認しておくと安心です。
5.婚約指輪や結婚指輪を検討・購入する時期
指輪は、サイズの調整やオーダーによっては、検討を始めてから購入までに時間がかかります。結納や結婚式の直前になって焦らないためにも、余裕を持って準備しておくようにしましょう。
ここからは、婚約指輪や結婚指輪を検討するのにおすすめの時期や実際に指輪を購入する最適な時期について解説します。
指輪の購入を検討する時期
2023年の調査によると、指輪の購入を検討する時期として多いのは、婚約指輪・結婚指輪ともに挙式の12〜10ヶ月以上前であると分かりました。婚約指輪で最も多いのが結婚式の19ヶ月以上前の24.1%で、結婚指輪に多いのは19ヶ月以上前の15.6%となっています。
また、どちらも指輪を検討する期間は1ヶ月未満〜3ヶ月未満が多く、全体の半数以上を占めています。
▼指輪の購入を検討する時期(2023年首都圏)
婚約指輪 | 結婚指輪 | |
挙式19ヶ月以上前 | 24.1% | 15.6% |
挙式12ヶ月前 | 11.6% | 11.1% |
挙式6ヶ月前 | 3.4% | 8.5% |
▼指輪購入の検討期間(2023年首都圏)
婚約指輪 | 結婚指輪 | |
1ヶ月未満 | 28.2% | 38.8% |
1〜2ヶ月未満 | 28.5% | 32.9% |
2〜3ヶ月未満 | 17.9% | 13.5% |
実際に指輪を購入する時期
同調査では、指輪の決定は婚約指輪・結婚指輪ともに挙式の19ヶ月以上前が一番多い結果となりました。次に多いのは挙式の10ヶ月前で、婚約指輪・結婚指輪どちらも1割弱の結果となっています。
婚約指輪については挙式の12ヶ月前も多く、8.2%という結果となりました。結婚指輪の場合、挙式の8ヶ月前で9.1%という結果が出ています。このことから、結婚式を挙げると決まっている方の多くが指輪の購入を早いうちから検討しており、挙式の1年前には購入を検討し、1カ月未満のうちに指輪を決めて実際に購入していると分かります。
結婚式の準備をスムーズに進めるためにも、婚約指輪・結婚指輪の検討時期・購入時期について参考にしてみると良いでしょう。
▼指輪を購入する時期(2023年調査、首都圏)
婚約指輪 | 結婚指輪 | |
挙式19カ月以上前 | 17.6% | 12.1% |
挙式10か月前 | 8.2% | 9.7% |
挙式8か月前 | 4.4% | 9.1% |
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