人前式とは?挙式の流れと特徴について
人前式は、従来の形式や格式にとらわれず、ゲストも一体となって演出に参加してもらえるため、会場の一体感が生まれ、アットホームで心温まる式が行えると人気を集めています。
そこで本記事では人前式も検討しているという方に向けて、人前式を行う際の費用や場所の選び方、全体の流れを詳しくご紹介します。特別な思い出に残る演出、誓いの言葉の例文もご紹介するので、人前式をご検討されている方は、ぜひ参考にしていただき、一生の思い出に残る式作りにお役立てください。
目次
- 1.人前式とは?
- 2.人前式の魅力
- 3.人前式が行える場所
- 4.人前式の衣装
- 5.人前式にかかる主な費用3つ
- 6.人前式の流れ
- 7.人前式でおすすめの演出
- 8.誓いの言葉の例文紹介
- 9.人前式をするにあたり、注意したいこと
- 10.おふたりの理想が叶う挙式スタイルを選びましょう
1.人前式とは?
人前式とはふたりの結婚の誓いを神仏にする代わりに、家族や友人などのゲストに証人となってもらう挙式スタイルです。
神さまに対して結婚の誓いを立てるわけではないので、「教会式」や「神前式」のように宗教の儀式にとらわれず、演出や誓いの言葉も新郎新婦が自由に決めることができます。
また、人前式は実施する場所や服装にも決まりがありません。人前式対応のチャペルや披露宴会場で行われるケースが多いですが、許可を得られれば公園などふたりの思い出の場所で挙げることも可能です。
2.人前式の魅力
人前式の魅力としては、大きく以下の3点があげられます。
- 宗教にとらわれずに式を挙げられる
- 費用の選択肢が広い
宗教にとらわれずに式を挙げられる
結婚式を挙げるうえで、家によっては宗教の宗派を気にするケースも少なくありません。
キリスト教の「教会式」や仏教の「神前式」では宗派によって制限がある場合がありますが、人前式ならば宗派を気にせず式を挙げられます。
教会式や神前式では結婚式の進行に決まった流れや格式を気にする必要がありますが、人前式ではそのような決まり事が一切ありません。
ふたりの家の宗派が異なる場合や、宗教色を出さずに自由な結婚式を挙げたい人にとって大きな魅力のひとつです。
費用の選択肢が広い
人前式は、その自由度の高さから、費用の選択肢も広いことが特徴です。
例えば、結婚式にあまりお金をかけられないという場合は、会場費のかからない場所を選んでコンパクトな式を挙げることも可能です。
逆に、費用をかければ自由な演出のもと思い切り豪華な式にすることもできます。
自分たちの状況に合わせて費用面も自由に調整できる点は、人前式の魅力といえるでしょう。
3.人前式が行える場所
ゲストに証人になってもらう人前式では、会場に決まりはありません。会場側がOKであれば、人前式はどこでも挙げることができます。
十字架が外せるチャペル、披露宴会場などはもちろん、初デートやプロポーズされた思い出の場所で式を挙げることも可能です。式を挙げる場所はおふたりの気持ちや演出に合わせて選びましょう。
ただし、公園などの公的な場所を使用する際は事前に許可を取る必要があります。問い合わせ先がわからない場合は、結婚式のプロデュース会社などが代行してくれるケースもあるので、相談してみてくださいね。
4.人前式の衣装
人前式の衣装には決まりがありませんが、結婚式場を利用した人前式では、教会式や神前式のようにドレスや和装で行われるケースが多いです。
中には、ウエディングドレスや和装にとどまらず、よりおふたりらしさを演出するために、あえてドレスダウン(カジュアルな着こなし方)される方もいます。
例えば、おふたりの好きなデニムをポイントにしたコーディネートとして、新郎はウィングシャツの代わりにデニムシャツを着用したり、新婦はボレロ風にGジャンを羽織ったりなど、人前式ならではのコーディネートを楽しむのも良いでしょう。
5.人前式にかかる主な費用3つ
人前式でかかる主な費用は、以下の3つです。
- 会場代:10万~20万円
- 司会への謝礼:5千~10万円
- 演出代:事前に確認
会場にチャペルや式場を選ぶ場合、会場費は20万円前後となり、教会式とそこまで大きく変わりません。
ガーデンや屋外の場合は、10万~15万円前後が目安となります。ゲストに料理を提供する場合は、その費用が別途かかります。
司会は友人に頼むケースや、披露宴会場に用意してもらうケースが考えられます。披露宴会場に用意してもらう場合、司会費用は5万~10万円ほどかかりますが、友人にお願いする場合は5千~1万円程度が謝礼の相場となっています。
演出については、オープニングムービーを流す場合はその制作費がかかります。また結婚式場などの会場によっては衣装やお花、引出物などを外部から持ち込む際に持ち込み料がかかるケースもあるため事前に確認しておきましょう。
6.人前式の流れ
式次第に決まりはありませんが、基本は教会式の流れを用いるのが一般的です。
一般的な人前式では、主に以下のような流れで進められます。
<人前式の流れ>
- ゲスト入場・着席
- 新郎新婦の入場
- 開式宣言
- 誓いの言葉
- 指輪の交換
- 結婚証明書へ署名
- ゲストからの賛同
- 結婚成立を宣言
- 閉式の言葉
- 退場
人前式は自由度が高くて迷ってしまうという方は、この流れを基本として細かな内容にオリジナリティを加えていくと良いでしょう。
ここからはもう少し詳しくご紹介します。
ゲスト入場・着席
あらかじめ開場の時間を決めておき、時間になったらまずゲストが入場します。入場の順番や席の配置の決まりはとくにありません。
ただし、結婚証明書に署名をしてもらう立会人代表の人は、移動しやすいようなるべく前の席に座ってもらうと良いでしょう。
新郎新婦の入場
入場の仕方は自由ですが、教会式にならうケースがほとんどです。教会式では、新郎が入場したのち、新婦はお父さま(もしくはお母さま)と入場しバージンロードを歩き、新郎のところまで進みます。このとき、指輪を親戚のなどに運んでもらうリングボーイ・リングガールがいる場合は、同じタイミングで入場することが多いです。
開式宣言
司会の進行で「これより新郎〇〇さん、新婦〇〇さんの人前結婚式を開式いたします」などと開式宣言を行い、人前式の開始となります。
司会者はゲストに結婚の立会人になることをお願いしたのち、式を進めていきます。
誓いの言葉
誓いの言葉とは、参加したゲストを証人に結婚を誓う新郎新婦からの言葉です。人前式のオリジナル性が一番出せる部分でもあります。
おふたりが同時に読み上げるケースや、順番に読み上げるケース、新郎が代表して読み上げるケースなど、どのように読み上げるかも自由です。
指輪の交換
教会式にならう場合は、指輪の交換のあとに新郎は新婦のベールを上げ、誓いのキスをします。ただし、人前式では誓いのキスは必ずしなければならないものではないため、なしでもかまいません。唇ではなく、頬やおでこ、または用意したぬいぐるみなどにキスをする演出をされる方もいらっしゃいます。
結婚証明書へ署名
結婚証明書というと正式な書類をイメージするかもしれませんが、結婚証明書にも決まりはありません。例えば、ゲストの拇印(フィンガースタンプ)で木を型取るフィンガーツリーを結婚証明書とし、そこへ誓いのサインをすることもできます。思い出に残る結婚証明書を作成すれば、インテリアとして自宅に飾っておくことも可能です。
結婚証明書へのサインは、新郎新婦に加え、証人代表としてゲストから事前にひとりを選んでおき、あわせてサインをしてもらいます。
また、結婚証明書の代わりに、この場で婚姻届に記入する演出もあります。
ゲストからの賛同
サインが済んだら、司会が「ご賛同の方は、盛大な拍手をお願いします」などと声をかけ、ふたりの結婚を承認した合図として、ゲストから賛同のアクションをもらいます。
結婚成立を宣言
司会者がサインの済んだ結婚証明書や婚姻届をゲストに示し、おふたりが結婚したことをゲストに宣言して結婚成立となります。
退場
司会者が人前式の閉式を告げ、新郎新婦は退場となります。食事も用意するケースでは、そのまま会食とするのも良いでしょう。
ここまでの全体の流れを通して時間目安は、30分程度が一般的です。
7.人前式でおすすめの演出
自由度の高い人前式では、さまざまな演出が可能です。本章では、形式や格式にとらわれない人前式の素敵な演出をご紹介します。
リングリレー
リングリレーとは、新郎・新婦の指輪をそれぞれリボンに通し、後方から祭壇へリレーのように結婚指輪を届ける演出です。リボンはゲストに持ってもらい、指輪を祭壇に向かって通していきます。
ゲストが指輪交換に参加することで「結婚を承認する」というメッセージにもなるため、人前式にぴったりの人気のセレモニーです。年配の方から子どもまで参加しやすく、会場全体が一体となって楽しめるのが魅力ですが参加人数が多すぎると進行が滞ってしまうこともあるため、リレーに参加するゲストを14~16名程度に決め、あらかじめお願いしておくと良いでしょう。リングにバルーンや鈴を繋げておくと会場も華やかになります。
演出例についてさらに知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
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