和装での結婚式を検討されている方必見!特徴や費用などを解説
和装婚や神社・仏閣などの挙式など、和の要素を取り入れた「和婚」に憧れを持っている方も多いのではないでしょうか。伝統的なスタイルから、新しさを取り入れたスタイルなど、さまざまな楽しみ方で執り行えるのが和婚の魅力です。本記事では、和婚に関する基礎知識や衣裳の種類、挙式スタイルの違いなどを解説します。おふたりらしい結婚式について色々と知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.和装の結婚式(和婚)の基礎知識
ここでは、和婚についての基礎知識をご紹介します。挙式スタイルや衣裳の種類、挙式場所についてピックアップしているため、和婚を検討している方は、ぜひご覧ください。
和婚の挙式スタイル
和婚とは、会場の雰囲気や装飾、衣裳などに和の要素を取り入れた挙式スタイルのことです。絶対にこうしなくてはいけないという決まりはありません。和婚の中でも特に人気があるのが「神前式」です。神前式は、神社や神殿で行われる伝統的な挙式で、お寺での仏前式や、ホテルでの和装を取り入れた挙式・披露宴も人気のスタイルになっています。
神社での挙式は親族や家族が中心となることも多いですが、友人や知人も参列できる会場もあるため事前に確認しておくと安心です。披露宴会場が併設されている神社をはじめ、提携しているホテルや専門の式場、料亭での披露宴を選ぶ方もいます。
ホテルや専門式場に設けられた神殿は空調設備や控室などが整っているため、厳かに行う神前式とゲストへの丁寧なおもてなしの両方を叶えられます。さらに、神社での挙式から会食会場への移動が発生しないため、ゲストへの負担も少なく、悪天候でも移動しやすいことがメリットといえます。神前式は少し堅苦しく感じるかも…というおふたりには、和風の人前式などのスタイルも選べるので、希望に沿った挙式を行うことが可能です。
和装の種類
和装の結婚式で着用する衣裳の主な種類は、花嫁用として白無垢・色打ち掛け・引き振り袖、花婿用として紋付があります。花嫁用の和装は基本的には結婚式しか着る機会がない、特別感のある衣裳です。
白無垢
白無垢とは、掛け下や帯、小物や柄などがすべて白で統一されているのが特徴です。頭には綿帽子や角隠しを合わせるのが正式なスタイルになっています。近年では、布地に金や銀の糸を使用したり、アクセントカラーとして赤を入れたデザインも増えてきたりしているようです。
白無垢の魅力をさらに知りたい方は「白無垢で結婚式を挙げよう!和婚花嫁の1日のスケジュールもご紹介」の記事をご確認ください。
色打ち掛け
色打ち掛けとは、掛け下の上に赤や金糸・銀糸などで華やかな色と柄が施された打ち掛けを合わせる着物です。格式の高い着物で、色や文様の組み合わせが楽しめます。
引き振り袖
おはしょりを作らず、裾を引きずるスタイルの着物です。裾にふき綿が入っており、女性らしい立ち姿の美しさを引き立たせる仕様で、打ち掛けに比べて動きやすいところなどが人気の理由になっています。
紋付き
五つ紋が入った黒羽二重の羽織に、仙台平と呼ばれる縦縞が入っているのが特徴です。縦縞が太いほど若い方向けとされています。婚礼で着る時は黒が一般的ですが、最近では色紋付も人気を集めています。
近年は和装も多様化
神前式は白無垢のイメージが強い挙式スタイルですが、色打ち掛けも婚礼衣裳のため着用しても問題ありません。白無垢には自前の髪やかつらで日本髪を結うことが多いですが、洋風の髪型に着物を合わせる花嫁さんもいます。この和×洋を組み合わせた「和モダンウエディング」を行うカップルが増えてきています。神前式の後に洋風の披露宴を行ったり、洋風・カジュアルなインテリアの会場に和装を合わせたりできるため、和洋折衷の挙式を叶えたい方にぴったりです。また、和装にブーケを合わせるのも近年の人気スタイル。ボールブーケや和の素材を使ったブーケ、クラッチブーケなど種類もさまざまです。おふたりで相談し、和装にぴったりな衣裳やブーケを探してみましょう。
挙式場所
和婚の挙式を執り行える場所としては、神社やお寺、ホテル・専門式場内での神殿などが挙げられます。挙式スタイルとしては、厳粛な雰囲気で伝統的な結婚式が行える神前式や仏前式が王道です。神前式は、神様に結婚の報告をする挙式方法で、神社やホテルなどの神殿で行われるのが特徴です。「参進の儀」や「三献の儀」といった伝統的な儀式が含まれます。
一方、仏前式は仏様や先祖に結婚を報告する挙式で、菩提寺やゆかりのある寺院で行われます。ホテルや式場によっては仏前式も可能です。僧侶から念珠を渡される「念珠授与」などの儀式が行われます。
神社や寺院での挙式の魅力は、社殿や仏閣の厳かな雰囲気の中で大切な時間を過ごせることです。結婚後に訪れた際、思い出を振り返ったり、家族の幸福を祈願できたりもするでしょう。しかし、あくまでもお祈りをする場所であるため、ホテルや専門式場のほうがサービスが行き届いているケースもあります。場所によっては控室や冷暖房、バリアフリーなどの設備が備わっていないため、その点がデメリットといえるでしょう。
一方、ホテルや専門式場内の挙式会場は設備が整っているため、おもてなしの面や挙式から披露宴までスムーズに行えます。神殿が設けられているホテルや式場内では、神様をお祀りした場所として神前式にふさわしい厳粛な雰囲気を演出できるのも大きなメリット。便利さと伝統を兼ね備えたホテルでの挙式は、多くのカップルに選ばれている人気のスタイルです。
ホテル椿山荘東京であれば、神前挙式やチャペルウエディングはもとより、少人数結婚式やレストランウエディングなどの挙式スタイルにも対応しております。和婚やフォトウエディングにふさわしいロケーションや、ご両家のお顔合わせにもご利用いただけるレストラン・料亭もご用意。和婚を希望する方はぜひホテル椿山荘東京のブライダルフェアにお越しください。
2.和装の結婚式の費用
和装の結婚式を行う場合、費用の相場はどれくらいになるのでしょうか。ここでは、「ゼクシィ結婚トレンド調査 2023」の結果を基に、結婚式にかかる費用の相場をご紹介します。
費用相場や内訳
まずは、結婚式全体でどれくらいの費用がかかるのかみてみましょう。挙式、披露宴・ウエディングパーティーにかかる費用の総額は、全国(推計値)で平均3,271,000円です。地域によって若干の差はありますが、首都圏での2023年平均額は3,563,000円とされています。次に、何にどれだけお金がかかるのか、内訳の平均額を確認してみましょう。
挙式料 | 350,000円 |
料理+飲み物(1人当たり) | 21,000円 |
新婦の衣裳 | 510,000円 |
新郎の衣裳 | 169,000円 |
ギフト(1人当たり) | 6,000円 |
ブーケ(1個当たり) | 33,000円 |
会場装花 | 187,000円 |
ウエルカムアイテム | 15,000円 |
スナップ撮影 | 206,000円 |
ビデオ撮影 | 208,000円 |
これは挙式・披露宴に関する費用相場ですが、その他にも婚約指輪や結婚指輪、ブライダルエステや新婚旅行などの費用もあります。全体でいくらくらいになるのか、費用相場を事前に確認しておくことが大切です。
和装の種類別の金額
装も含めた新婦の衣裳総額全国平均は、510,000円という結果になっています。では、和装にかかる衣裳代の平均費用はどのくらいでしょうか。和装婚の代表的な衣裳「白無垢」と「色打ち掛け」のそれぞれで、費用の相場を確認してみましょう。
白無垢
白無垢にかけた費用の全国平均は189,000円です。そのうち、年代別の平均費用はこのような結果になりました。
24歳以下 | 325,000円 |
25~29歳 | 242,000円 |
30~34歳 | 180,000円 |
35歳以上 | 148,000円 |
白無垢の購入・レンタル先は以下のような結果です。
利用した挙式、披露宴・ウエディングパーティー会場 | 26.1% |
利用した会場が提携している衣裳店 | 65.0% |
外部の衣裳店(インターネット購入・レンタルを除く) | 6.9% |
インターネットでの購入またはレンタル | 0.2% |
※無回答は含まない
白無垢を着用した人は花嫁全体の11.6%です。そのうちレンタルした人が91.8%で、購入した人は2.9%という結果でした。
色打ち掛け
色打ち掛けにかけた費用の全国平均は288,000円です。そのうち、年代別の平均費用はこのような結果になりました。
24歳以下 | 467,000円 |
25~29歳 | 328,000円 |
30~34歳 | 334,000円 |
35歳以上 | 277,000円 |
色打ち掛けの購入・レンタル先は以下のような結果です。
利用した挙式、披露宴・ウエディングパーティー会場 | 33.8% |
利用した会場が提携している衣裳店 | 57.7% |
外部の衣裳店(インターネット購入・レンタルを除く) | 6.0% |
インターネットでの購入またはレンタル | 0.1% |
※無回答は含まない
色打ち掛けを着用した人は花嫁全体の11.7%です。そのうちレンタルした人が91.2%で、購入した人は0.9%という結果が出ています。
和装は洋装に比べて高いわけではない
和婚を考えているカップルの中には「何となく和装のほうが高そう…」と思っている方もいるかもしれませんが、必ずしも高価であるとは限りません。「ゼクシィ結婚トレンド調査 2023」では、白無垢の平均額189,000円、色打ち掛けの平均額は288,000円という結果が出ており、その金額を足すと477,000円です。一方、洋装の衣裳代平均はウエディングドレスが288,000円、カラードレスは267,000円で足して555,000円のため、洋装の衣裳代よりも費用を抑えられる見込みがあります。
参考:「ゼクシィ結婚トレンド調査 2023」
3.和婚の費用を抑える方法
ここでは、和婚にかかる費用を抑える方法について解説します。抑えられる部分と抑えないほうが良い部分を事前に知っておくことで、予算の計画が立てやすくなります。
抑えられる費用
まずは、結婚式にまつわる費用を抑える方法として、工夫できるポイントをご紹介します。
式の時期・日取り・時間帯
費用を抑える方法としてまず挙げられるのが、式の日取りや時間帯を工夫することです。真冬や真夏をはじめ、仏滅や赤口などは費用が安くなる傾向にあります。また、平日や夕方から夜にかけての時間帯、挙式まで3ヶ月を切っている直近の日取りなども同様です。ただし、そのような日取りを気にする親族やゲストもいるかもしれませんので注意が必要です。
会場のタイプ
会場のタイプによっても、挙式・披露宴全体の費用が変わります。「ゼクシィ結婚トレンド調査2023 首都圏」のデータでは、一般的な結婚式場での平均は3,777,000円に対し、レストランなら平均2,786,000円、ホテル・式場・会場内のレストランでは3,245,000円という結果になっており、比較的費用が抑えられる傾向にあります。結婚式全体の費用を抑える方法として、豪華な料理でゲストをおもてなしできるレストランでのウエディングを選ぶのもひとつの手です。
参考:ゼクシィ結婚トレンド調査2023 首都圏
挙式のスタイル
挙式スタイルも費用を左右します。「ゼクシィ結婚トレンド調査2023 首都圏」のデータによると、教会式(キリスト教式)の平均は383,000円に対し、神前式は平均337,000円、人前式は358,000円と、費用を比較的抑えやすいことがわかります。教会式は、牧師の人件費やオルガン演奏・聖歌隊などの演出があるため、式場によってはやや高額になりがちな傾向にあります。
ゲストの人数
ゲストの人数によっても費用が変動します。当然多くのゲストを招待すれば結婚式費用の総額は増えますが、いただくご祝儀の金額も増えるため、負担金額が多くなるとは一概にいえません。少人数結婚式を選ぶのもひとつの方法ですが、装花・装飾や司会・ムービーなどの演出などがオプションの場合、自分たちの負担する金額がかえって高くなるケースがあります。少人数結婚式プランを提供している式場やホテルなどで、プランナーと相談をしながら、おふたりの希望予算に合わせたプランを選びましょう。
手作りのアイテム
席次表や席札などのペーパーアイテムや会場の装飾など、式場が提携する業者に依頼するよりも、自分たちで用意したほうが費用を抑えられることがあります。ただし式場によっては「持ち込み料」がかかるケースもあるため、どちらが費用を抑えられるのかを確認しておきましょう。
抑えないほうがよい費用
費用を抑える工夫をすることは大切ですが、抑えないほうが良い項目もあります。そちらの点も把握しておきましょう。
料理
料理は結婚式でのゲストの楽しみのひとつとなり、料理の印象が良くも悪くも結婚式の満足度に直結すると言われています。品数や酒類の差が価格に結びつきやすいため、費用を抑えすぎるとゲストの満足度が下がる可能性も。多少費用がかかっても品数が多い豪華なフルコースでおもてなしするときは、食事中の演出やテーブル装花を控えるといった工夫をしてみましょう。
引出物
引出物も、費用を抑えるべきではない項目のひとつです。引出物はゲストへの感謝の気持ちを表すものであり、お料理と同じく質を下げるとゲストの満足度も下がる可能性があります。最近では、ゲストの荷物を少なくすることができる「引出物をゲスト宅へ配送するスタイル」も増えています。このようなおもてなしは、遠方のゲストや高齢のゲスト、子連れのゲストに喜ばれます。
抑えられない費用
遠方から来るゲストの交通宿泊費、いわゆる「お車代」については費用を抑えないようにしましょう。新幹線や飛行機などを利用して、遠方から結婚式に来ていただいたゲストに対しては、交通費を全額もしくは半額相当お返しすることが一般的なマナーです。
宿泊をしなければならないゲストを呼ぶ際は、宿泊したい施設を事前に確認し、会場までアクセスしやすいところに宿泊できるよう手配しましょう。会場がホテルもしくは会場が提携するホテルの場合、費用を抑えられる宿泊プランがあるかチェックするのが大切です。
遠方のゲストが多い場合は、お車代や宿泊代の費用が多くかかることもあります。ですが、ゲストは時間や労力をかけて結婚式のために足を運んでいるので、しっかりとお気持ちを返すことが大切です。
今回、和婚の基礎知識をはじめ、和装の種類や費用、費用を抑える方法などを解説しました。和の要素を取り入れた結婚式は、伝統的な雰囲気や厳かさを演出できる人気の挙式スタイルです。格調高い挙式だけではなく、カジュアルに和の雰囲気を楽しむ新郎新婦も多いので、おふたりらしい結婚式を演出してみてはいかがでしょうか。
ホテル椿山荘東京では、神前挙式やチャペルウエディングはもとより、少人数結婚式やレストランウエディングなどの挙式スタイルにも対応しております。和婚のフォトウエディングにふさわしいロケーションや、ご両家のお顔合わせにもご利用いただけるレストラン・料亭もご用意。結婚式のスタイルや雰囲気をイメージするためにも、まずはウエディングプランナーに相談してみることがおすすめです。ブライダルフェアなどに参加して、自分たちに合った雰囲気の会場を見つけてみましょう。